SAY SILLY THINGS!

“TEAM H末端構成員”が妄想と現実の狭間で戯れます。

たまに無性に食べたくなる崎陽軒のシウマイ弁当。

焼売には長年トラウマがあった。 我が家で物心付く前から食卓に上がっていた焼売といえば、玉ねぎのみじん切りを片栗粉で固め、焼売の皮で包んで蒸かしたモノにソースをかけて食べるというモノであったのだ。

そう!ケンミンショーでも取り上げられたあの北関東の足利シュウマイである。

地方地方のB級グルメが話題になるなんてことのなかった当時には『足利シュウマイ』などという名称なんてモノはなかったはずである。 あの両毛地域でシュウマイといえば、玉ねぎを片栗粉で固めてソースをかけて食べるモノ以上でも以下でも無かったのである。

足利市からは渡良瀬川を越えて太田市で暮らす我が家ではあったが、もともと足利が出自の我が家にとって、シュウマイといえば当然のことながらこの足利シュウマイ(当時はこんな名称使ってなかったが、便宜上世間一般の焼売と区別するために本名称を使用することとする。)だったのである。

子供ながらに、好き嫌いを言ってはいけない、大人達が美味しそうに食べているモノは美味しいモノである、と健気にも幼い頃から社会性を持ち合わせていたボクは、文句の一つも言うことなくモクモクと出された足利シュウマイを啄んで成長して来たわけではあるが、いまでこそ声高らかに言おう!実はこの足利シュウマイなるモノが嫌いだったのである。

まず、片栗粉で固められたネチャネチャ感が許せない。そして、中身は玉ねぎだけという貧乏くささが子供ながらに許せない。 さらには、玉ねぎのツンとした刺激臭にソースが加わることで、さらに酸味が増すのである。 これは子供としてはかなり強烈な刺激物だったのである。

斯くしてボクの中ではシュウマイなる食べ物がいつしかトラウマと化していったのだ。

そんな子供の苦労も知らずに脳天気に我が家の食卓には足利シュウマイが上がり続けたのである。

そんなシュウマイのトラウマから解放されたのが、いつだったか失念してしまったが、おそらく東武伊勢崎線の急行りょうもう号(今は特急であるりょうもう号も当時は急行扱いだったのだ。)で太田⇔浅草間を行き来して東京に遊びに出かけた際であろうか、崎陽軒シウマイ弁当を食べてしまったときである。

シウマイ弁当に入っているシウマイは見かけはあの足利シュウマイと同じであるが、あのボクが嫌いな玉ねぎシュウマイではなかったのである。 中にはお肉が入っており、辛子醤油でいただくというなんとも洗練されたスタイルなのである。

ボクは一口口にした瞬間、これまでの足利シュウマイと戦う恐怖から開放され、思わず膀胱も開きっぱなしなるところであった。 それほどの衝撃であったとともに、トラウマからも解放されたのである。

そんな若かりし頃の経験もあり、時々無性に食べたくなるのが崎陽軒シウマイ弁当なのである(笑)

池袋東武百貨店崎陽軒横濱チャーハン、シウマイ弁当

池袋駅は紛いなりにもターミナル駅であるワケで、だったら駅構内のどっかに崎陽軒のブースがあっても良さそうなモノだが、見かけたことがない。 しかし、東武百貨店のB2食品街に崎陽軒のブースが出されているのである。 だいたい、うちの相方さんに申しつけられて週末のお昼に買いに出かけると、いつ行ってもオジサンオバサンガ並んで買い求めている。

いつの時代も崎陽軒シウマイ弁当は定番なのである。

この日お持ち帰りしたのは横濱チャーハンシウマイ弁当。 この東武百貨店崎陽軒さんに文句がるとすれば、微妙に品揃えが悪いのである。 ヒドいときにはシウマイ弁当しか置いていないときもある...(^^;)ハハハ。

崎陽軒のなにが好きかというと、ボクの一番は炒飯弁当なのだ。 この日も炒飯弁当は置いていなかった。いったいいつになったら池袋で炒飯弁当を買えるときが来るのだろうか? なので、しかたなくこの日は横濱チャーハンで...(^^;)ハハハ。

池袋東武百貨店崎陽軒シウマイ弁当

うちの相方さんは大体シウマイ弁当に一途である。ボクへの愛情と同様なのである...フハハ。

池袋東武百貨店崎陽軒シウマイ弁当のおかず

シウマイ弁当のなにが良いって、『シウマイ』と名乗っているにもかかわらず、おかずコーナーにデンッ!と腰を据えて詰まっているわけではなく、慎ましやかに5個ほどしか入っていない点である。 これ以上だと厚かましく、これ以下だとなに弁当?という微妙な点を突いている。 この5個ほどだと、もう少し喰いたいよなぁ〜という余韻を残して終わるのである。

そんな後ろ髪引かれる個数のシウマイの余韻を埋めるから揚げ、玉子焼き、昔から不思議だったブロック切りの筍の煮物。 これらのバイブレイヤーがしっかりと食欲の隙間を埋めてくれるのである。 そして、デザート扱いなのかおかずなのかわからない杏。お弁当に杏が入っているお弁当など崎陽軒シウマイ弁当以外に見かけたことがあるだろうか?ボクはない。 この杏のスペシャリティなのかよくわからない位置づけがサブカル的な琴線に触れるのである。

まさに、お弁当として完成されたシウマイ弁当なのである。

池袋東武百貨店崎陽軒横濱チャーハン

かたや、シウマイ弁当に比べればまだまだ若造な横濱チャーハン。 この横濱チャーハンは意外と値が張るのだ。

池袋東武百貨店崎陽軒横濱チャーハンのチャーハン

なぜなら、小海老が入っているから。 しかし、ボクはこんな申し訳程度な小海老はいらないのである。 炒飯だけで十分なのだ。

池袋東武百貨店崎陽軒横濱チャーハンのおかず

そして、炒飯がメインであるが故にシウマイ弁当に比べて見劣りがするおかずコーナー。 シウマイが2つなのはまだ許せる。ブロック切りの筍の煮物も健在だ。 しかし、から揚げがトマト煮なのである。なぜトマトで煮てしまう? 普通のから揚げで十分なのにっ!?

と、小姑の小言のようなことが次から次へと出てきてしまうのが横濱チャーハンなのである。 値段はシウマイ弁当よりもスペシャルなのに、蓋を開けたときの幸福感はシウマイ弁当よりも明らかに劣るのだ。 なので、ボクは横濱チャーハンよりも値段が安い分、まだ炒飯弁当派なのである。