いつの頃からだろうか?『街』の名前を冠してブランド化を図るようになったのは? お土産やその土地の特産物に土地の名前を冠した食材は全国津々浦々にあるもんである。 しかし、なにからなにまで『街』の名前を冠するというのはその手の話とちと違ってくる。 その『街』としてのブランド力を利用したネーミング戦略だ。
そういう意味では『神戸コロッケ』あたりからなのだろうか? 異人街、港のある街という神戸という街のブランド力を活かした『神戸〜』というのがあちこちに散見される。
その他にも、横浜だったり長崎だったり。不思議なのは大阪とか京都とか大都市であり観光地でもあるところではこの手のネーミング戦略はそれほど大々的には展開していないような感じがする。 それよりも小さめなイメージの良い『街』が街の名前のブランド力を活かしているかのよう。
かく言う金沢はその流れとはまた違った感度で、やたらと『金沢〜』だの『百万石〜』だの『加賀百万石〜』だのと付けたがるお土地柄だ。 陸の孤島ともいわれた北陸圏下最大の都市としての意地とプライドなんだろぉ〜か? ときたまあまりにも安易にこの手のネーミングを付けたがるのを目にすると嫌みに感じるときもある(笑)
そんな金沢でもまだ『金沢パスタ』と付ける前に金沢に進出しているのが『鎌倉パスタ』である。 そぉ〜いえば、鎌倉もブランド化を図っている街の一つであろう。 金沢と同じく、小京都ではなく武家文化の街。恐れ多くも武家の街としては金沢よりも400年近く古い大先輩の街である(笑)
そんな、何の意味あってか解らないが『鎌倉パスタ』である。 なにも金沢で......とも思うが、この時期あまり麺類を好まないうちの相方さんが珍しくパスタを求めてお店を探しまくっていた時期であり、その中のひとつとして是非とも喰うっ!ということで、いつも前を素通りしていた鎌倉パスタに足を踏み入れたのである。
駅前のforusは都内でいえばルミネみたいなもんで、若い世代の女子が中心の店舗展開である。 金沢という街は駅を中心とした街の構造になっていないんで、車を持たない・運転しない女子にとってはforusでなんでも済ますのが一番手っ取り早い。
そんな事情からか、週末の鎌倉パスタはお昼時ともなると女子のグループで店内はおろか、行列も甚だしぃ〜のである。 なんで『鎌倉パスタ』風情で?と思っても、彼女たちは移動手段がないので仕方が無いのだ。 金沢市内でもちょっと足を伸ばせばイタリアンの一つ二つはあるのだろうが、駅周辺にはこの手のお店はほとんど無い。 和食系、海鮮系のお店は腐るほどあるが、たしかにこの手のお店は限りなく少ない。 ボクはお魚を中心とした料理が好物なんで、金沢に来て食生活でなんの苦労も感じなかったが、たしかに若い女子にあったお食事処って少ないんだろうなぁ〜。
ということで、そんな行くところのない若い女子が殺到するのが週末の鎌倉パスタなのである。 そういう事情であれば、仕方が無い。年長者として受け止めてあげるしか無いのである。 なんで並んでまで鎌倉パスタやねんっ!?などとは臆面も出さずに大人しく行列に並ぶのです(笑)
この日、うちの相方さんは『生ハムのカルボナーラ』。
ボクは『キノコと大葉の醤油バタースパゲティ』。
先入観で思っていたよりも美味しぅ〜ございました。 麵にこだわっているということで、モチモチっとした麵が特徴あって、これはなかなかです。 味も悪くはないんですが、もう一仕事加えると麵の感動にプラスされて満足感が広がると思うんですが......。 なんか出汁が薄いお吸い物を飲んだときの、あともう一押しっ!という欲求と同じ感じで笑い
まぁ〜麵は気に入ったんで、うちの相方さんがまた麺類にハマったときは連れてきてみましょぉ〜かねぇ〜。