いいカメラを持てば良い写真が撮れる。 Leicaを持てば、Leicaっぽい写真が撮れる。
そんな虫のいい話は世の中無い。 デジタルカメラに慣れた身体には、まだまだフィルムカメラのそれもフルマニュアルなLeica M4を手なずけるには、写真道に片足を踏み込んだばかりの青二才には恐れ多いことなのだ。
とはいえ、だからといって貴重品を磨いて空シャッターを切ってムフフと嗜むことなど全く脳裏に無く、実用LeicaのためのLeicaを手にしたボクは、仕上がりに肩を落としながらもめげずにシャッターを切るしかないのである...(TT)涙。
まずは画角に慣れていないELMAR f2.8 50mmから。
我家のフォトジェニックであるうちの小春さんと小豆さんを試し撮り。 しかし、ごらんの通り露出が合っていない...(TT)涙。 やや露出オーバー気味である。 これはLeica M4を手にしたばかりの時で、まずは撮りたい!でも露出がわからんっ!?!? と写欲のなせるがママに、当てずっぽうで露出を決めていた頃である。
デジカメと違い、ただでさえフィルムカメラは室内ノンフラッシュでは撮りづらいのに、当てずっぽうの露出とは我ながら無謀である。
とりあえずフィルム一本撮ってみて、その仕上がりを観てさすがに露出が合わなすぎなのを確認して、露出計アプリで測ってみての撮り直し...(^^;)ハハハ。 最初の一本に比べてまだましだが、でもまだ1段オーバー気味な気がする......。
Leica M4を持って池袋西口公園へお写ンぽ。 この頃は露出計アプリをやめて、反射光式露出計VC METER Ⅱを取り付けて露出を図り始めた頃合いである。 上の一枚はピントが甘い。どこにピントを合わせたのかわからん...(^^;)ハハハ。 やはり外に出ると画角に慣れていないことに痛感する。 どこを撮ろうとしているのか、まだ自分でもわからなくなってくるのである。 撮りたい!でもどこを撮ろうか??と逡巡しながら撮っているのが見え見えだ...(; ;)ハラリ。
散歩中に気になる郵便受けがあったんで。 これもデジカメな感覚で急いで撮ってしまい、ピントが後ろに行ってしまい、肝心の手前の郵便受けに合っていない。
好きな街路樹シリーズ。 写ルンですで撮るとこんな感じに仕上がるが、だからLeica M4でもこれでいいかというとそうでは無い。 これも露出オーバー気味である。まだまだリズムが掴めていない。
ここもよく撮るマンション脇の街路樹。 GR1vのGRレンズだともう少し明るめに写るこの街路樹も、ELMAR f2.8 50mmだと見た目の明暗に近い感じで色がのっている。 絞りは無限遠で奥のオジサンに伸張にピントを合わせた一枚(笑)
フィルムも2本目最後の方になってくるとちょっとはリズムが掴めてきたようで、前ボケ後ろボケを狙ってみようかと、ちと余裕が(笑) しかし、まだ慣れてないだけあって50mmは難しい。 ここ、これ撮りたい!と明確なイメージがあれば使いやすいが、撮っておこうかなぁ〜くらいでは、結局何が撮りたかったのかよくわかない写真が出来上がる感じ。
ちょいと苦労したELMAR f2.8 50mmだったが、気を取り直してまだ画角に慣れている35mmのSUMMARONをお試し。フィルムもLeicaだったらモノクロで撮ってみるかとACROSS100を装填!
新橋烏森神社の鳥居の前でピント合わせしていたら、おじちゃんが入り込んできたんで思わずパシャリ。 でも、こういう感じだったら50mmの方がよかったかもなぁ〜と思えるくらいにはなってきた(笑)
烏森神社の鳥居は明神鳥居でも神明鳥居でも無い独特の形。
商店街の路地の一角に鎮座坐して在らせられるんで、参道もこぢんまり。
烏森神社につながる路地を歩いていると立派な配管が突き出ているんで。 ACROSSの濃淡はとても細かい。なので、ザラつきはないものの、モノの輪郭がとてもシャープに感じる。
渋谷ハチ公前の喧噪。 ここも観光で訪れたアジアな方々が多く。渋谷の活気とは違う活気の熱量で溢れている。
渋谷BUNKAMURA地下1Fのオープンテラスを1Fから除く。 空も曇り気味で、もう少し暗く写るかと思いきや、意外に光を拾ってくれている。
代々木上原のカメラ修理屋さんにPEN EEDを出した際に撮った一枚。 なんか窓の感じがよかったんで撮ったモノの、やはりとりあえず撮っておこうと撮ったモノはピントが甘い...(^^;)ハハハ。
最後は、先日のRICOH GRレンズ 28mmで。
なんかGR1vでの写真の仕上がりで見慣れた感じ。 そうそう、GRレンズの仕上がりはこんな感じだ。 やっぱり、フィルムカメラってレンズで決まるモノなのか。 Leica M4だったら、また違う仕上がりなのか?と若干の期待はあったが、LeicaらしさよりもGRらしさで押し切った感じ(笑)
銀座中央通りHermesのエントランス。
池袋ルミネの硝子窓。
GRレンズはコントラストが高く、隅から隅まで写してくれる高解像なレンズなんで、こういった硬質な被写体が撮りやすい。
そして、再びSUMMARON f2.8 35mm。
東大赤門前で敢えて低速でシャッター速度を設定してみた。 歩いて行く人物だけぶれている写真が好きなのだ(笑)
文学部の建物を突き抜けていく通路シンメトリーな感じをぶらさず、かつピントがボケないように慎重に撮ってみた一枚(笑)
思っていたよりも下へ下る三四郎池。三四郎池に行ってみると、本郷キャンパスって山の上に作ったんだということがよくわかる。
三四郎池に繋がる小径。 手前の石段にピントを合わせて後ろはどう写るか試してみた一枚。 もう少し絞りを開ければよかったのか、思いのほかボケが出ていなかった。
喫煙所で一服しながら上を向いて一枚。 これも一番手前の葉っぱにピントを合わす。でもそれほど後ろボケはない。 SUMMARONてあまりボケないんだろうか??数段絞ったときの解像度の高さはよく評判で聞くんだけど。
こちらは、あえて光源に向かってどんだけボケるか試した一枚。 たしかに後ろにボケは出てるが、綺麗な玉ボケとはいかず、楕円のボケが丸く渦巻いている感じ。
帰ろうかと、赤門前の道に出ていたら、楽しそうに歩いている若人がいたんでパシャリ。絞ると隅々までたしかに写りが良いSUMMARONではある。
3本のレンズを取っ替え引っ替えしてLeicaを愉しんだ。 たしかにLeicaを手にしているという満足感は他に換えがたいモノがある。 でも、だからといってやはり満足できる写真が撮りやすくなるわけでは無い。 その時の光の状況、レンズ、それになにより自分自身何を撮りたいかが明確なときと、ただ撮っているということだけでもかなり写真の出来映えは変わってくる。 これはますます写真道に精進しなければなりますまいなぁ〜と。