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“TEAM H末端構成員”が妄想と現実の狭間で戯れます。

ようやく登場!Kindle for Mac

Reading with Kindle in my Study

正確にいうとKindleの国内サービス開始時点でもKindle for MacはAPPとして存在していたのである。 しかし、どういうわけかダウンロードしてアカウントを登録しても米国のAmazonストアにしか繋がらない(これはたまたまボクが米国Amazonのアカウントを持っていたから)、国内ストアにはどうにもこうにも繋がらない状態だったのだ。 国内の場合は黒船襲来でヒステリックな対応しかしていなかった業界のヲトナの事情を考慮したモンだったんだろう。

それが2012年秋の国内Kindleストアサービス開始以来、2年と四半期経ってよぉ〜やくヲトナの事情も整理がされてMacでもKindleアプリが使えるようになった。 これまでは、MacWindowsを入れてさらにWindows内にAndroidエミュレーターをセットアップして、その中で無理くりAndroidKindleアプリを立ち上げてKindle本を表示させてハァ〜ハァ〜していたのだ。 それに比べると、素直にMacのネイティブアプリでKindleが動くのがすっきりしててよい。

これはこれで、またKindleの幅が広がるので喜ばしいことなのだが、ボクとしては読書ツールとしてこれを積極的に使うかというとそうでもない気がしている。 MacにしろWindowsにしろパソコンで電子書籍を読むという機会はそうそうないから。

読書というモノは、『このコンテンツはとにかく読みたいノッ!』という欲求をとりあえず横に置いておくとすると、読書環境に引き摺られると思うのだ。 よほど日がな一日家で読書して過ごすという、高等遊民かご隠居さんでも無い限り、読書の機会はポータビリティに比例する。 持ち運びのしやすさ、単行本よりも新書・文庫本の方が持ち運びがしやすく、それだけ読書の機会を創出しやすくなる。 電子書籍リーダーというガジェットをすでに持っている場合は、さらにその中に複数の読みたい本が存在するため、読書の機会の他にその時の読書の選択肢の幅も広がるのだ。

さらに、読書という行為には『コンテンツとの距離感』も非常に重要なことである。 従来慣れ親しんでいる紙の上の文字と目との距離感。 この距離感はそのまま読者がコンテンツの内容に入り込んでいくために必要な慣れ親しんだ距離感なのだ。 電子書籍リーダーやタブレットではこの紙の本との距離感と擬似的な距離感を保てるが、これがパソコンとなるとそこに机と椅子の距離感に束縛されてしまい、これまで慣れ親しんだ距離感との違いに戸惑うのではないかと...。

そういう意味で、よほどパソコンで他の作業をしながらKindleで参照という機会でも無い限り、ボクはこれまで通りKindle端末やiPadKindle本を読むことだろう。

逆に言うと、読書という点ではパソコンで電書という選択はあまり感じないが、読書という観点では無く、デジタルコンテンツの利活用という面では、Kindle本をパソコンで読めるということは新しい使い方が模索されていくのではないか?という可能性に期待している。

デジタルコンテンツと紙の上の印字ではなにが圧倒的に異なるかというと、検索である。 また、デジタル化された文章という点に注目すると、電子書籍のコンテンツ同士のリンクであったり、Web上のコンテンツのリンクといった参照元・参照先という被リンクがもたらす新たなコンテンツの創造といった面も期待が出来るのだ。 歴史系のコンテンツであれば、国立国会図書館国立公文書館の原書のデジタルアーカイブコンテンツとのリンクが出来たら、紙の書籍のDTPテキストと同じというだけではない電書のメリットを活かしたコンテンツが成り立ちうるんぢゃなかろうか?注釈なんか利便性や知識の幅の広がりなんか期待できると思うんだけど...。 まぁ、そぉ~なるまでにはさらに5年先かも10年先かもしれないが...(^^;)ハハハ。

そういう意味では、読書ツールというよりも論文を書いたりするような時にこのツールは適しているような気がするのだ。 というか、電書に限らず、ネット上のコンテンツに繋がるプラットフォームに大化けする可能性はないだろうか? ......これまでの『電子書籍元年』のバタバタを見続けてきた限りでは、無理なんだろうな...(^^;)ハハハ。


とはいえ、目線をいまに戻して、いちおうこれまでのKindleアプリの使い勝手とどこが違うのかちっとばかし検証なのである。

Kindle for MacはこのAmazonのページからダウンロード可能です。

ダウンロードしたファイルをMacにインストール後、国内Kindleストアで使用しているアカウントでログインすると使用可能な状態になります。

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当然のことながら、初期状態では購入したコンテンツは全部クラウド上にあるンで、読みたいコンテンツは表紙をダブルクリックしてダウンロードしてください。 このメインメニューで気になる点、というか今回リリース版で一番あ゛っ!?ダメだと思った点は、ライブラリの管理面。 現在のバージョンでは

  • すべてのアイテム
  • ダウンロードしたアイテム
  • クラウド上に入っているアイテム

の三つしかありません。 せっかくこれまで整理してきたKindle上の『コレクション』での棚が再現出来ない点が一番気になります。 ジャンル分けしているコレクションが一覧でみられないのが、まずはボク的には一番イタいのです。

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次に気になる点が表示順。 現バージョンではスクリーンショットの通り、

  • 最近表示した順
  • タイトル順
  • 著者順
  • タイプ別

購入アイテムの表示順がランダムすぎてまずなに順なのか解らない上、コレクションもなく買ったばかりのコンテンツを見つけるのにも苦労する始末。 たしかiOS版とかだと最新アイテムは一番最初か一番最後に表示されていたような気がするモノの、Mac版ではそうでもなく探すとなると検索を使用せざるを得ないのがかなりストレスです。

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最初の一覧表示がランダム?かつ、表示パターンが4つに固定されているんで、コレクション機能をつけてもらわないと無理かもしれないが、アイテムは当然のことながらユーザの好きな順に並べ替えることはできません。 なので、やっぱり読書したいときの気分でなかなか選書できない今の仕様は本の管理という面ではまだまだ機能不足です。

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『脳波操縦士』蘭郁二郎

本の閲覧ビューはこんな感じ。 リフロー型のコンテンツはこんな風に右から左にいっぱいに行が連なります。 マンガのような固定レイアウト型のコンテンツは画像が左右に見開き表示。

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当然のことながら、リフロー型コンテンツはフォントサイズやページの表示幅も変更可能。 この辺は従来のKindleアプリと大差ないです。

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電子書籍ならではのブックマークやハイライトも標準装備。KindleなんでiPhoneiPadKindleアプリやKindle端末で読んだモンの同期は可能。

こんな感じで、本の閲覧に関してはこれまで同等で読み易し。ページ送りも矢印キーでも可能なんでその辺はパソコン読書に違和感ない方は使い勝手は普通かも。
そんなこんなのKindle for Mac。 多分、MaciPad両方持って行くのは荷が重く、Macしか持ち歩けない場合には使うかもしれんけど、iPadKindle端末持ち歩いている限りではまず使うシーンが思い浮かばないボクなのです。