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“TEAM H末端構成員”が妄想と現実の狭間で戯れます。

『都市生活者』として暮らす街としての池袋に関する考察

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かれこれ金沢から池袋に戻ってきて、今日で早二ヶ月。 早、というかまだ??という感も無きにしも非ずで。 というのも、そもそも自宅も前の場所、職場も前の職場に戻っただけなんで、どぉ〜も場所が変わった新鮮さを感じる以上の早さで以前の感覚を取り戻してしまったかもしれない...。
そんな出戻り生活も二ヶ月経ち、こんなことを思うのである。

『都市生活者』というものにはどうやら一般的な定義というものがないらしい。 いつものごとく、Google先生に聞いてもWiki先生に聞いてもそれらしき回答が 得られない。

唯一、Wiki先生には『生活者』という項目がある。 『生活者』

生活者とは、多様な価値観を持って、多様な生活行動をする者のこと。社会学、経済学などの分野で使用される。

これをベースに無理くり意味を作り出すならば、『都市生活者』とは、 都市生活者とは、多様な価値観を持って、多様な生活行動をする都市で暮らす者のこと。 とでもいうべきであろうか。

なぜそんなことに引っかかったかというと、2年間の金沢暮らしから戻ってきて、現在我が家は池袋で暮らしている。 池袋といってもJR池袋西口の改札まで10分未満という立地である。 正直、ボク自身にはあまりこだわりはなかった。 金沢も都市といえば都市だが、2年間暮らしたところは郊外とまではいかないが、繁華街を外れたところ。それでも、一番近くのコンビにまで歩いて15分以上かかるようなところだった。 都市、都市郊外、田舎。『通勤』ということはとりあえず横においておくと、正直今のボクには若いときに比べてそれほど生活するにあたってのこだわりはない。 むしろ、『田舎の人は贅沢である』という法則に従うと、田舎のほうが『食』と『住』に関しては恵まれているし、時間の速度が心地よい。これは金沢で十分すぎるほど実感した。

さて、都内出戻りである。 出戻るにあたっては、やはり職場までの『通勤』がボクにとってはなにより最重要観点である。 総合的にはうちの相方さんと出会って以来暮らしてきた、『池袋』近郊が望ましい。 池袋であるに越したことはないが、別に池袋そのものにボクはそれほど固執してはいなかったのだ。 要町でもいいし、椎名町でもいいし、東池袋でも雑司が谷でも大塚方面でもかまわなかった。

事実、7月からの都内復帰に備えて5月下旬あたりから物件を探し回った際に、金沢行きまで暮らしていた池袋駅周辺といったエリアはまるで物件がなく、要町エリアでボク的には十分な物件があり、契約寸前までいったところ、まさに契約日に今暮らしている物件に空きが出て、急遽こちらに決めたのだ。

うちの相方さん的には、『池袋』というよりも、金沢行くまで暮らしていたこの物件、このエリアそのものに強いこだわりがあったらしく、なにゆえそこまで?と思ったものの、一日の中で家にいる時間がボクより比較にならないほど多いうちの相方さんの要望にこたえるべく、この物件で暮らすことになったのである。

なんであの時うちの相方さんはそんなにこのエリアにこだわったのか? 引越し後、うちの小春さんの散歩がてら我が家のエリアを含む周辺地域の現地調査を実施して、我が家のエリアの都市で生活するに当たってのポテンシャルの高さに驚いた。

実地調査を行ったエリアは、我が家の生活動線である劇場通りを中心に、北は川越街道、南は劇場通りの終点に交わる立教大学の南側国道441号線。東は山手線、西は山手通りの4本の道・線路に囲まれた区域。 池袋1丁目から4丁目と西池袋1丁目、3丁目、5丁目といわれる区域とほぼ重なる。

『池袋』という街は以前もボクの愛に満ち溢れたエントリーをアップしているが、東京都内の副都心、中でも新宿、渋谷に続く第三の街である。 しかし悲しいかな、新宿、渋谷ほどの華々しさからは程遠く、ボクはこの街を『都内最大の地方都市』と命名している。 だが、この『地方都市』というものを馬鹿にしてはいけない。都内の大都市は非日常の空間であるが、地方都市という街は得てして生活空間なのである。 であるが故に、池袋という街は新宿、渋谷に比べて生活という面では暮らしやすいのである。

これも、以前繁華街の成り立ちという内容のエントリーをアップしたことがあるが、我が家が暮らすエリアは池袋西口、西一番街や北口の繁華街を抜けて最後の非日常空間であるビジネスホテル街と住宅街の境目のところにある。 もうワンブロック先に進むと完全に池袋の住宅街となる。

池袋1丁目から4丁目と西池袋1丁目、3丁目、5丁目をブラブラ犬の散歩がてら路地路地を回って調査したところ、池袋駅西口周辺の繁華街エリアを離れると、そこはもう住宅街なのである。池袋という街はやはり繁華街と住宅地が近接し寄り添っている街なのである。 当然のことながら、ちょっと路地を入り込むとそこはもう閑静な佇まいなのである。 正直、普通の住宅街と変わらず、あまり面白みは感じない。

それに比べて、まだ繁華街と住宅街の境目に住み分けがはっきりしていない、我が家の周辺はどうかというと。 まず食事にいたっては西一番街をはじめ、ディープ池袋な平和通り商店街や劇場通りを一本入った路地周辺など、和洋中どんな料理でも徒歩5分圏内でありつけられる。 服などちょっと気の利いたモノがほしければ、池袋駅周辺には東武百貨店西武百貨店、ルミネにマルイとショッピングには事欠かない。 これくらいの条件であれば、お金に糸目さえつけなければ新宿でも渋谷でも駅近物件であれば同様であろう。

しかし、池袋という街は庶民が生活できる街なのである(笑) まずコンビニの店舗数が異様である。金沢での2年間では一番近くのコンビニまで歩いて15分以上かかったことと比べると、考えられないほどの便利さである。 セブンイレブンファミリーマート、ローソンといった御三家だけでも徒歩5分圏内に7店舗。さらに今は店舗が少なくなっているらしい100円ローソンが2店舗存在する。 スーパーは赤札堂を筆頭に、他に中規模2店舗、小規模2店舗。それとなぜか我が家周辺のエリアには八百屋さんが多い。八百屋も4店舗。ついでに100円ショップも2店舗。 これもみな我が家から徒歩5分圏内である。 足りないのは魚屋さんくらいか?しかし、これも徒歩10分まで距離を伸ばせば2店舗見つかる。 うちの相方さんが生活必需品を買い物するにあたっては徒歩5分圏内ですべて賄えてしまうのである。

さらに好都合なのはペット環境。 当然のことながら、今回の引越しにあたりなにより優先だったのはペット共生型マンションであるということ。現在暮らしているところは金沢に行くまで暮らしていたところなので、うちの小春さんも安心して暮らせるのである。 しかし、ペットの飼育ともなるといろいろと必要なお店が出てくるのだ。

たとえばペットショップ。これもなぜか我が家の周囲徒歩5分以内に3店舗存在している。さらにはトリミング可能なお店が2店舗、ペットホテルも2店舗。 動物病院も5分圏内に2件営業しているのである。ただペットが飼えるペット共生型マンションで暮らすだけでなく、必要なお店・施設が5分圏内にこれだけ揃っているのである。 当然のことながら、人間様のいざというときの発熱時にも大丈夫!徒歩5分以内に内科の町医者も存在する。

正直、これほどの好条件なエリアは池袋1丁目から4丁目と西池袋1丁目、3丁目、5丁目といったエリアの中でも我が家周辺のブロックだけであることが、実地調査を重ねて明らかになった。 どうやら、この好条件がうちの相方さんがこの物件にこだわった理由らしい。 彼女は以前1年4ヶ月ここで暮らしていた際に、すでにうちの小春さんの散歩がてら実地調査に赴いていたらしいのだ…(^ ^;)ハハハ。 ボクの調査報告を聞いた彼女は勝ち誇った顔で言い放った。 ♀『いまさら気づいたか。フハハ。』

しかしこれほどの好条件、暮らしてみないとわからない『池袋』という街の懐の深さではあるが、この街に対する負のイメージが拭い難いものがある。 数年前に暮らしてみたい街上位にランキングはされど、ネットの書き込み等では相変わらずの不人気ぶりらしい。特に女子(笑)

それもそのはず、不動産屋がいくらイメージ向上大作戦を行えど、池袋の雑多感、猥雑感、胡散臭さは拭えない。 以前のエントリーでも、数回引ったくり被害者の雄たけびを聞いたという話しを書いたが、現在劇場通りに面した側の我が家では、夜な夜な奇声が鳴り響く(笑)特に金曜・土曜。 夜中に白人の集団が歩道を占拠して立ち話に勤しんでいたり、二日に一度は夜な夜なパトカーのサイレンがけたたましく劇場通りを過ぎ去っていく。 池袋は浄化作戦真っ最中とはいえ、犯罪都市なのである(爆)。 さらに、劇場通りよりも山手線側の住宅街で暮らすには、池袋最大の繁華街西一番街とラブホテル街を通過しないといけない。

そういう面ではお子様のいるご家庭には暮らしやすい環境とはお世辞にもいえないのである。 また、女子の一人暮らしという面でも胸を張ってお奨めはできないエリアであることは間違いない。

しかし、それよりもこの猥雑さを愛せる方には、これほど『都市生活者』として暮らしやすい街はないことも確かである。