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『突変』(森岡浩之) 読了!

Another World

森岡浩之の『突変』を読了した。
文庫版だと733ページという大作だが、それを感じさせずに一気読みしてしまうエンターテイメント作品である。

突変 (徳間文庫)
突変 (徳間文庫)
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徳間書店 (2014-09-19)
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本書はSF小説である。
といっても華麗なスペースオペラでもハードSFなわけでもない。
舞台設定はSFであるものの、描かれる物語は日常生活に突如舞い込む『被災』に遭遇した市井の人々の物語である。

本書がSFであるワケに舞台設定にあるのだろうが。
タイトルにある『突変』。
突変とはある区域内が別次元、異世界の同一区域と入れ替わる現象のことである。

表地球と裏地球なのか、全く地球と異なる異星なのかははっきりしない。
表から裏に転移した表地球だった一部は寓地と呼ばれ、寓地からみた表地球は故地と呼ばれる世界を舞台に、ある日突然巻き込まれた住人たちの日常がリアルに描かれていく。

震災のような大災害に見舞われたとき、人というものはかくも日常の意識に固執するものなのか?というくらいに目の前に起きていることと日常の心配事が奇妙に重なり合う。
あまりにも理解不能な事象を目の当たりにするとパニックに陥らないような平衡感覚が働くのだろうか?
そんなことどうでもいいと思われることに執着する住民の行動が怖いほどリアルに感じた。

これは面白い!