質実剛健の男子校生活は大切な何かを失わせるのです。

 
今週に入り突然ボクの周囲が賑々しくなり、春に落札した案件に再登板することになったのだ。
ほぼ二ヶ月ぶりにおぢゃました支援先には、なぜかボクの席がそのまま存在していた...(^^;)ハハハ。
.........予定調和なのか?

んなことで、またしばらくお世話になりンすぅ〜と言いつつ隣の席の娘と世間話をしていたら、その娘はボクがかよっていた男子高のすぐ近くの女子高出身だという。

ボクの意識はあの黒くて桃色の3年間にしばらくトリップしていた。

ボクの田舎はある意味特殊な環境にあった。
戦後GHQの教育改革が日本全国で実施されていく中で取り残された地域なのである。
男女平等、機会均等の名のモトに高校の共学化の流れは埼玉北部の手前まで実施された時点でGHQが無くなったために中断され、利根川を越えることなくボクの田舎は戦前の男子高、女子高のまま据え置かれることになったのだ。

男子高は質実剛健、女子高は良妻賢母。
この温故知新な教えのモトにボクらはのびのびスクスクと育ったつもりだったが、大学に入り様々な環境で勉学と青春に勤しんできた連中と交わることでそれはある種異常な状況であったのだと気がついた......。

学校中見渡す限り、黒い詰襟の学生服まみれである。
16、17、18と汗と埃とナニまみれの健康な男子の集団が目指すものは決して大学受験一辺倒ではありえない。

人間、隔離された状況にあると次第にその思考は先鋭化されていく。
これは歴史が証明している事実であり、実際我が高校生活でもそぉ〜だった。
入学当初、まだほのかであった性の目覚めは年々、日に日に増幅され、反重力加速装置で加速され、純化されていく。

男子高で1年も生活すれば立派な桃色少年の出来上がりだ。
日常会話ではいかに下ネタで話をするか。
新しい夜のオカズは仲間内で共有する原始共産制世界となる。

人間が成長していく中で大切なこの3年間をこのように過ごしていると、大きくなり社会人として振る舞わなければならないはずの今でもなかなかそのくせが抜けない。
普通に会話してるつもりが、普通に下ネタを話しており、隣に鎮座ましまして在らせられる我がリーダーにも苦言を呈される始末である。

ボクはいまだにその後遺症に悩まされている。
いったい、ボクはいつになったら立派なヲトナになれるのだろう?

男子高の3年間、大事ななにかを失って、いらないなにかを身に付けてしまった.........。