ボク、自転車に引かれましたっ!?

自転車

金沢という街はそれなりに好きな街である。
衣食住の中でも、『食』と『住』に関しては都内に比べて申し分ない。
うちの相方さんの意見は異なるだろぉ〜けど(笑)

結構食べ物はこの三ヶ月で食べ尽くしたし、転居先のマンションの間取りも十分だ。むしろ使いこなしていない部屋が二部屋もある。
金沢の街並みは歩けば歩くほど迷宮への入り口である。
大きな通りの裏路地に入り込むと、金沢独特の斜めに走る道のせいでどこに連れて行かれるかわからない。
それが、また思いも寄らぬ発見もあり楽しいのだ。

そぉ〜いう面で、ボク自身は結構金沢を楽しんでいる。
うちの相方さんの意見は異なるだろぉ〜けど(笑×2)

そんな金沢でもキライなところはある。
なにより日々イラつかせてくれるのが交通マナーの悪さである。
金沢という街は戦火を逃れてきたことから、加賀百万石時代からの街並みが広範囲で維持されている。
当時の街道を引き継いで現在に至るため、他の都市で繰り返されてきたような再開発された整然とした街並みではないのだ。
これはこれで、金沢の街歩きをユニークなモノにしていると同時に、車社会の現在では厄介な部分も内包しているのである。

これは石川県気質なのかどうか知らないが、そんな街並みであるにも関わらず、車のドライバーの歩行者に対するケアがほとんどみられない。

  • ほぼ歩道が無きに等しいにもかかわらず、車道の左側すれすれまで車を寄せて歩行者のワキを走り抜ける。
  • 横断歩道を歩行者が渡っているにもかかわらず、ギリギリまでスピードを落とすそぶりを見せずにツッコんでくる。これが歩行者に対する恐怖感・ストレスたるや相当なモンである。
  • 信号待ちしている車が、まだ青に切り替わっていないにも関わらずフライングで発進しようとする。これも、前述同様横断歩道を渡ろうとしている歩行者に対するストレスは相当である。
  • 通行量が少ないところでは平気で信号無視をする。

日常、徒歩か自転車で行動しているボクにとってはこのようなドライバーのマナーの悪さにはそうとうストレスをためているのである。
免許の住所変更で警察署に行ったときに他県から転居してきた人向けのアンケートを書かされたので、そのときは思い切りこの交通マナーの悪さを書き殴ってやったが、職員は自覚しているのか、丁重に対応してくれた。

この交通マナーの悪さは自動車VS歩行者に限らず、自動車VS自転車、自転車VS歩行者にまで転嫁されるのだ。
自転車というものは金沢という街並みの特性を考えると自動車と歩行者の間に挟まれて一番リスクを負っている存在かもしれない。

道幅に余裕が無く、ほぼ車線左側ギリギリを自動車が走行する以上、怖くて車道を自転車などで走れない。
必然的に、自転車は歩道を走ることとなる。しかし、そこには歩行者がいる。相手が歩行者となると何か起きたときに悪さのウェートが高くなるのは自転車側である。
まさに金沢においては自転車利用者が一番リスキーな存在と言えよう。

にも関わらず、やはり石川県人・金沢市民全般の交通マナーの悪さではないかと思ってしまうのは、自転車利用者自身も歩道のなかで自動車ドライバーと同じような振る舞いをみせるのである。

  • 歩道の真ん中を悠々と走り抜ける。
  • 歩行者と対向状態にあってもスピードを落とさない。
  • 歩道の中を二列縦隊で走行する。
こんな状況で日夜歩行者はストレスたまりまくりなのである。

そんな中、ついにその日がやってきた。

先日、ボクは自転車に引かれたのである.......。

多分.........おそらく......事象としてはそういうことなんだろうと思う。

会社の帰り、気分転換にいつもとは違う裏道をを抜けて歩いて帰っており、大きめの道に出たところで、完全なる歩道スペースをボクは歩き出した。
しばらくすると、前からスゴイスピードで歩道の中をこっちに向かってくる自転車がある。
『ちっ!またかよ。ホントむかつくよな。どうせよける気ないんだろ?オメェ??』と心の中で毒突きながら、案の定ギリギリになっても相手はスピードを落とす気が見られない。
いつものようにどうぞどうぞと身をよけて通り抜けるスペースを空けてやった。

がっ!?通り抜けようかというタイミングでボクの身がググッと後方に引き寄せられたのだ。
なんや?と思いながら下半身を踏ん張って堪え、瞬間的に状況を把握したボクは怒り心頭振り向きざまに、
『なにやっとんじゃコルぁぁぁ〜〜っ!!!』
と自転車のアンちゃんを睨もうとしたら、視界にいないっ!?!?
視点を下に移すと思い切りスッ転んで何が起きたかわかっていないかのような惚けた顔で見上げているアンちゃん。

こっちはこっちで頭に血が上っているンで睨みながら近寄ったが、アンちゃんがあまりにもオロオロしているんで、ダイジョブか?と声をかけて、自転車を起こしてあげて、洋服のホコリを叩いてとってやり、最後に歩道の中は気をつけや!といって別れたのである。

振り返ると、どうもスピードを出しすぎていたンで通り過ぎ際に一瞬日和ったんだろう。それでバランスを崩してボクの側によろけてしまい、その時にボクが肩掛けしていたバッグのベルトにハンドル辺りが引っかかったらしい。
ボクが後ろに引き寄せられたのはその時のモンのようだ。
ハンドルが引っかかって、ボクが踏ん張って堪えたんで身動きが一瞬取れなくなった自転車はそのままひっくり返ってアンちゃんは飛ばされたというのが真相だ、と思う。

先日、そんな夜の出来事がアリ、ボクは状況確認上は自転車に引かれたのである。
事後の事象を見る限り自転車側の被害のほうが大きいように見えるかもしれないが…(^^;)ハハハ。


これほど、金沢の交通マナーは最悪である。自動車に限らず自転車も変わらない。
金沢に観光に来られる方は、くれぐれもご注意ください。