同級生は恥ずかしい。
といっても、『同級生』のことが恥ずかしいわけではない。
『同級生』。しかも中学・高校時代の同級生というモノは何かにつけて特別なモノがある。
何かにつけてというのは良い面でも悪い面でもということで。
特に中学時代の同級生となるとなおさらである。
鼻水垂らした小学生はさすがに卒業したものの、思春期を迎えた中学男子というモノはそれはそれは恥ずかしい行動をとるイキモノである。
ほぼ頭の中はピンクの花園。
理科の教科書で受精・受粉を目にしただけでも想像力豊かな中学男子であればオカズにできるくらいの逞しい生存能力を持つイキモノ、それが中学男子である。
そんなピンク、桃色、桃とお尻の見分けも付かないほど下劣な妄想に耽りながらも、女子を前にすると青二才の正義感なんぞというものを振りかざす。 その小っ恥ずかしさに気がつくこともなく、いけしゃぁ〜しゃぁ〜と酸素を吸って生きていられるこの図々しさたるや、他の霊長類に比べうるモノのいないそんな生き恥をさらしながら生きているのが中学男子なのである。
悲しいかな、その当時は誰もこの恥多き人生を自覚することなくスクスクと成長していくのである。
だって、食えば食うほどどんどん背も伸びるし、筋肉も付くし、体毛もあちゃこちゃ生えまくるのである。
同級生というモノは、そんな自分の恥をさらしながら同じ空間を過ごしてきた相手である。
いわば、ケツの穴まで知られてしまっている(ちなみに精神的なケツの穴です。)ような相手に対して、『家族』や『教室』『学校』といった共同体から無事に巣立ち、『社会』という共同体で暮らせるほどの社会性を身につけてから、またコミュニケーションをとるようになるということほど、恥ずかしくて仕方がないことはない。
という意味で、『同級生は恥ずかしい』のである。
いっそのこと、ケツからゴミ用ポリバケツに入り込んで、ヤドカリのようにいそいそと同級生の前を横切りたいくらいにボクにとっては恥ずかしい。
そんな同級生ではあるが、各局ドラマの今クールでは不倫をテーマにしたドラマが2つ。なかでも柴門ふみ原作の「同窓生」はボクにとっては理解に苦しみ過ぎて口から内蔵が出てしまいそうなストーリーでしかない。
バブル期、同じ柴門ふみの同級生はかなり入り込めたモノだったが、今回の同窓生は「???」しか頭に浮かばない。 小っ恥ずかしい少年時代を知られている相手に対して、安心感はあれどファンファン状態になり得るモノか?しかも今の自分の生活を賭けてまで?
ストーリー展開も大人のぬいぐるみを着た中学生が演じているかのような展開に、赤くなったボクの頬はそのまま毛穴から血が噴き出しそうになる。
そんなファンファンありえんっ! と昭和であれば「関係者出てこいっ!!!」ということになるのであるが、しばらく年賀状程度で不義理をしていた同級生とある日突然コミュニケーションが発生する事態にボクも陥るのである......。
Facebookが紹介されるようになって早々にアカウントは作ったモノのしばらく放置した後、本格的に国内サービスが開始されるようになってようやくボクもちゃんと使うようになった。
が、待てど探せどなかなか同級生なる方々と繋がることなく数年が経ち、今年春から夏に季節は移ろぉ〜かという時期によぉ〜やく大学のサークル仲間と繋がった。
お゛ぉぉぉ〜っ!とテンション上がったモノのボクは都内を離れ金沢へ…(^^;)ハハハ。
まぁ、オンラインでも繋がりを持つのはよろしかろうとよぉ〜やくFacebookらしい使い方もできるかと。
して、つい先日。
季節は夏から秋に移ろぉ〜かという時期に、例のFacebookの使い物になるのかならないのかよくわからない機能、「友だちかも?」「○○さんはFacebookを使ってます」というメッセージが飛んできたのだ。
それは突然やってきた!?
中学生の同級生でもどぉ〜でもいい同級生ではなく、仲良かった女子の名前がディスプレイ上に表示されていたのである。
さんざん、同級生は恥ずかしいと言っておきながらこれが同級生マジックというものなのかっ!?!?
ボクの判断は脳を経由することなく指先からの脊髄反射のみでメッセージ発射っ!!!
「うっそ!?マヂで??初めて○○卒業生が出てきたっ!?まぁ〜さんです(笑)お友達から始めてくださいm(._.)m」
まさか、毎週のように少年サンデーを読み回していた同級生がFBで繋がれるとはっ!?!?
毎年毎年年賀状だけのご挨拶ですいませんm(._.)m
うちの結婚式以来不義理しててすいませんm(._.)mm(._.)m
姉ぇ〜さん&旦那共々不義理ですいませんm(._.)mm(._.)mm(._.)m
ついでにその姉ぇ〜さんから他にも同級生がFBやってると言うことで紹介されて「お友達から始めてください」と。
恥も外聞もあったモンぢゃないですが、歳をとるとやはり同級生というものは恥ずかしい以上に懐かしぃ〜モンなのだなぁ〜と思った、晩夏のFBでの出会いだったのでございました。