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魚降る星空の夜のひと時

この冬は、なにかと隣に鎮座坐して在らせられた我が偉大なるリーダーと目下攻略中の彼女と我が家のボクと相方さんの四人で週末のひと時を過ごす機会が増えた。
大体、月に一度くらいのペースだがボクとしては学生時代のサークルノリのような感じもあり、心地よく過ごせるこの時間は懐かしくもありいつしか大切なひと時になりつつある。

ここのところ、我が家での鍋が続いたので昨日は二人が池袋のお店を予約してくれた。
なにも我が家の近くで設定してくれなくてもいいのに、気を使わせてしまったのか?と思いつつ、相方さんを連れて赴いたそのお店は、世界初!?個室の壁に熱帯魚が蠢く水槽が設置された、今どきオシャレというのか時代を感じるというのかなんともリアクションに困る舞台装置を伴った個室ダイニングのお店だった...。
リーダーもお店の内容というよりもとにかく昨日は「個室が用意できる」というのが第一条件だったようで、そういう意味では条件は満たしていたのだろう。

昨日は土曜の夜のかき入れ時ということもあり、2時間の時間厳守&料理は飲み放題コースのみ、アラカルトは×というお店側の条件は「個室」でさえあればということで飲み込んだようだ。

17時半からスタートし19時半まで。料理は7品のコース。
個室創作ダイニング。HPを見る限りこのお店は2009年個室ダイニング人気No.1!?おもに合コンで使われてそぉ〜な佇まいから、どんな料理が出てくるのかと期待半分で水槽をネタに4人で話を弾ませながら待っていると......。

まずは、お通しがわりの枝豆。
トマトにチーズがのった前菜。

ここまでは、まぁこんなもんかと。

さらに続いて「こちらサラダでございまぁ〜〜ッス!」と能天気さで店員さんが持ってきたのが、

お皿に山盛りの......キャベツの千切り。


さすがにこちとら30過ぎのそれなりに人生過ごしてきた海千山千である。
いやいやそんなワケなかろぉ〜とすかさず店員さんにツッ込み。

「これキャベツですよねぇ?」

この度ストレートな問いかけに対しても、

「はい、キャベツのサラダになっておりまぁ〜〜〜ッス!」と店員からは能天気な返しが返ってくる...。

ここまでで、すでに3品。ここらで4人はみな「おや?これは??」と自らの選択に疑問符を持ち出したに違いない。
いやいや、そんなはずはないよな。なにせ、これだけ水槽にお金かけてんだから!
また、水槽をネタにむりくり話を弾ませる4人。

店員「こちら揚物になっておりまぁ〜〜〜ッス!」
これまた能天気に磨きをかけて店員が持ってきたのが、バスケットに入った、
ただのポテトフライと揚げパン。

......揚物と聞いて、せめて唐揚げくらいを期待したボクがその炭水化物のみの揚物セットに心を打ち拉がれたのは言うまでもない。

さらに続けてボクら4人の心を折ったのが、すでに本日のメイン料理であるらしいこの一品。

店員「こちらはレタスしゃぶしゃぶになっておりまぁ〜〜〜ッス!お鍋のスープが煮立ちましたらレタスをしゃぶしゃぶしてお召し上がりくださぁ〜〜〜い!ウフッ!!」

ボクらの目の前に出されたのは、鶏ガラっぽいスープに沈んだシメジと鮭の切り身4切れ入った鍋と、1/4位のレタスの塊...。

いやいや、そんなはずはあるまいさ。スープの底にお肉とか沈んでおろうが!?
いくらご家庭で使用するような佇まいのお玉で鍋の底をさらってもシメジと鮭しか掬われてこない。

フハハ!レタスしゃぶしゃぶなんだから、メインはレタスであろうがっ!嘘はついていない。
しかし、これがメインであることも間違いない。
が、スープのダシはうまかっちゃんだッ!既製品業務用ラーメンスープ仕様に間違いない!!!
ここまでで、すでの6品だッ!

ちなみに最後の一品は鍋のスープで作る雑炊セット。ただの白飯にゴマとネギが振りかけられているだけのものだ。

それなりにヲトナであるはずの4人である。これまでそれなりにいろんなお店で飲み食いの経験も在る。
が、このコースのラインナップはいくらなんでも酷すぎる。

このコースの7品を整理すると以下のようになる。

  • 枝豆
  • トマトとチーズの前菜
  • シーザーサラダとお店の人が命名しているキャベツの千切り(しかし和幸の千切りより雑)
  • フライドポテト(ケンタッキーのポテトのようなもの)
  • スイートブレッドとお店の人が命名しているキナコの揚げパン(しかし4人前にもかかわらずコッペパン1/6程度の量)
  • コラーゲンたっぷりレタスしゃぶしゃぶとお店の人が命名している業務用ラーメンスープとレタスのぶつ切りの不思議な食べ物
  • 雑炊セットとお店の人が命名しているただの白飯

これに飲み放題がついて3千円という内容だ。たしかに金額は安いが、このラインナップは酷過ぎやしないだろうか?
なにせ、動物性タンパク質は鮭の切り身だけである。その量たるや、一人当たり鮭弁当の鮭の1/3程度の量しかない。
ほぼ、目にしたもののメインは山盛りのキャベツの千切りとレタスの塊である。
どんだけうちらベジタリアンやっちゅぅネン!!!



とツッ込みどころ満載の魚降る夜空の個室ダイニングではあったが、そうまでしても個室にこだわったのにはワケがある。
隣に鎮座坐して在らせられた我が偉大なるリーダーと目下攻略中の彼女が、ボクの相方さんの誕生日を祝ってくれたのだ。
わざわざ、池袋での待ち合わせの前に銀座でストロベリーケーキを買ってきてくれて、お店の人に仕込んでおいてくれたのだ。
実は先月のボクの誕生日の時にもわざわざケーキを買ってきてくれた二人である。
突然、スピーカーからHappy Birthdayの音楽が流れ、ロウソクがともされた白くて可愛いデコレーションの誕生日ケーキを店員さんが持ってきてくれたのである。
続けて、36本3ダースのピンクのバラの花束。
そして、ピンクのデジタルフォトフレームをプレゼントしてくれた。

このために、どうしても今日は個室でなくてはならなかったのだ。
さすがは我が偉大なるリーダーである。
こういう持ち込み企画にも対応してくれる小回りの良さは、評価できるお店である。さすが、合コン向けだ。

我が相方さんも嬉しそうにしていたが、ボクも二人の優しさに感動&感謝である。
いまさらながら思い返すと、我が偉大なるリーダーとの付き合いも結構前からではあるが、本格的にとなると2006年の春にリーダーの在籍する担当に一時的に異動になったころからなんで、かれこれ4年弱。
その担当ではほぼ半年、特にボク自身真面目に仕事に取り組むというよりも、毎日リーダーとおバカ話ばかりしていた記憶しかないのだが、その半年が今思うと大切な時期だったような気がする。
また、いまのボクの相方さんとも付き合い始めの大切な時期であり、その半年間は仕事に邪魔されることなく、思う存分愛を育むことも出来、無事に結婚まで結びつくことにも繋がった。
まさに、ただおバカと愛に囲まれて過ごした半年間だった。

この半年間、おそらくボクはその前の担当での垢を落とし、次のボクのいる場所にいくまでの休養期間だったんだろう。
そこで、その後もこんな先輩後輩とはいえないような付き合いが続くことになる我が偉大なるリーダーとちゃんと知り合うことにもなり、生涯ともに過ごせる相方さんにも恵まれ、その後今の担当ではおそらくボクは今までで一番自分の実力を理解してくれてる上司の下、優秀な部下とともに一番自分の実力を出し切れる環境で働くことにも繋がっている。


なんて、幸せな環境にいま自分はいるんだろうと、二人の優しさに触れて、ふとそんなことを感じた一夜だったのだ。