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採用面接にて思うこと


管理職という役職となって以来、いまだに自分の立ち位置やスタイルというものを捜し求めている状況にありながら、この春、採用面接の面接官という機会を仰せつかることになってしまった...(^^;)ハハハ。
いまだにTEAM Hの末端構成員であるこのボクがそんなおこがましいことをしていいものだろうか?
面接当日まで懊悩を繰り返し、ドタキャンまで考えたがこれも何かの思し召しであろうと会場に足を運んだのであった。


都内のとあるホテルにて。
このホテルはそういうホテルなのだろうか?当社以外にも同じフロアでさまざまな会社が面接を実施している。
まるで、就職セミナーのようなフロアと化している。

いまのところ、ボクが担当するブロックは先週・今週・来週と1コマづつ。それでも面接官の数が足りていないらしく、また増えるかもしれない。
とりあえず、先週今週で計10人の学生の面接を担当した。

昨年は売り手市場で就活も多少は楽だったのだろうが、今年は早くも市場は冷え込み。
今年就活を行っている学生はさぞかし必死なのだろうと思っていたが......。
なんていうのか、誰も彼もみな同じ印象しか受けない。
当然、それぞれ個性はありそれを30分で面接官に認識させるのは至難の業かもしれないが、正直いって面接官の立場で接するとそのような学生と接してもつまらないのだ。

ボクが就職活動を行っていた時代はまさに「面接の達人」がブレイクしていた時期。
ご多分に漏れずボクも面達をバイブルに面接時の応答をマニュアル通りに暗記したものだが、それも最初のうちだけだった。そのうち、自分がやってることの馬鹿さ加減に気づいたからだ。
皆が皆同じことを言っていては、なんの差別化にもならない。
最後に受けた今の会社の面接では、たしか学生時代に一番ハマっていた「村上春樹の小説がいかにおもしろいか!」ということをひたすらプレゼンすることに終始した。
村上春樹も小説もうちの会社の事業になんら関連性もないのだが...(^^;)ハハハ。
とにかく、「学生時代に打ち込んだこと」を素直に一番時間をかけたことってなんだったっけ?と思い返したら、そんな話になってしまったのだ(笑)
たまたま、面接官との相性が良かっただけかもしれないが。


今の状況が当時ほど穏やかではないのかもしれないが、でも学生の話すことがつまらない。
本人はまじめに一生懸命考えて作った台本なのかもしれないが、所詮付け焼刃程度の浅い話でしかない。ましてや、当社の事業に関する領域の話であればこちらはプロなのだ。学生が適当にググって得た知識以上の知識のバックボーンを持っているのである。
そんな面接官に対して、「御社に入社した暁には〜〜〜の分野で仕事をしたいです。」などと、さも会社の事業の勉強をしてきました!見たいな感じでアピールされても、こちらとしてはなんら期待できないのである。
そんなことは百も承知でこちらは日夜お仕事しているわけで......。
そんなことより、世間知らずな学生ならではのデッカイ夢のような話をしてくれたほうがよほど期待ができるのだ。

おそらく、面達以降の就活マニュアル本の悪影響なのかもしれないが、とにかくみな話すキーワードが同じなことにウンザリしている......。
なかでも次に上げるキーワードはボクが面接した10人全員が同じことを言っている。
・「社会貢献」
・「環境問題」
・「公共性」
たしかに今大切なテーマでもあり、むげに扱えないものかもしれないが、そもそもそのアプローチが違うと思うのだ。
「社会貢献のできる会社で働きたい」「環境問題に取り組んでいる御社の姿勢に深く感銘を受けました」「広く様々な人々にサービスを提供する公共性の高い会社に魅力を感じます」等々、〜な会社であるから以前に、このキーワードを使うのであれば、最低限、社会貢献・環境問題・公共性というものに対する自分自身のかかわり方、なぜそれが今必要なのか?なぜ自分はそれを求めているのか??ということを使えない限り、ただの上っ面のキーワードだけを並べた情報誌程度の印象しか感じられないのだ。
本気でこのテーマを重視した仕事に就きたいのであれば公務員やその手の財団・社団職員を志望すべきではないか?


また、この採用面接を通じて不思議に思うことがある。
これまでの10人は皆が皆リーダーとしての役職を経験していることをやたらとアピールする。
これもマニュアル本や企業側の質問が悪いのだと思うが、企業というものは組織である。組織である以上リーダーは必要だが、皆が皆リーダーで有る必要はない。
リーダーばかりでは船頭多くして船なんとかになってしまい、右にも左にも舵が取れない自体となる。
企業は採用面接で必ずしもリーダーを見つけているわけではないのだ。
リーダー気質の人もいれば、サブリーダーとして補佐タイプの人もいる。中には役職にはついていないが後輩の中に入り込んで、後輩の面倒を良く見て後輩の人望が篤いというタイプもあろう。
なにも無理して「私リーダーやってましたっ!」と言うことはないのである。
なんか聞いていて、サークルの部長とかならばまだしも、アルバイトでリーダーをしていましたとか、地域のボランティア活動でグループリーダーしてましたとか、無理矢理リーダー話を持ち込んで話す姿が正直痛々しい。
自分自身の性格はどうなのか?ちゃんと分析して、自分の立ち位置を正直に話してくれたほうがよほど好感が持てる。

しかし、うちの社員はそうやってリーダーやってきた人間ばかりとってきたのだろうか?その割には上も下もリーダーシップのとれない輩が多すぎる気がするが...(^^;)ハハハ。


そんなこんなで、少なくともこれまで10人面接した中で、顔まで思い出せるのはいまのところ一人しかいない。後の9名はその程度の印象しか残せなかったということだ。

自分自身のこれからの人生を最初に左右する就活ということもうすこし自分の足元をみて考えて欲しい。
同じキーワードをマニュアル通りに行ったところで、希望する会社には採用されない。
面接を受ける会社に「自分自身」を解ってもらえるにはどういうエピソードが良いのか、マニュアル本で余計なバイアスをかけることなく、素直に棚卸して考えて欲しい今日この頃なのであります。