「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎


年末のエントリーの通り、昨年はビジネス本ばかりでほとんど小説を読んでいなかった自分に気が付き、今年は以前のよぉ〜に物語に我が身を投げ出し、ドップリ溶け込ますのです。

というワケで今週はほとんどこの本と過ごす日々。小説を読み進めるペースが崩れていたようでなかなかページが進まず、6日ほどかかりましたがさすがは「本屋大賞」受賞作品!

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー

とりあえず、BGMはビートルズでお願いします。
特に、録音時では時系列的にビートルズ最後のアルバムであった「ABBEY ROAD」が御手元にあればベストです。

ここ数年でいつのまにか街の商店街やらなにやら監視カメラが備え付けられるよぉ〜になってますが、そんな監視社会が更に進んだ仙台が舞台の物語。
物語のモチーフはそのままケネディー暗殺なのは明らかですが、オズワルド役に仕立て上げられた青年がどうなるのかっ!?という物語です。
舞台装置・物語の背景は非常に不気味で陰鬱かつ、人間の本性が明らかにされいてイヤらしいンですが、伊坂幸太郎の作品てそんな暗い背景の中を妙にカラッとした登場人物が動き回っており、物語としては非常にエバーグリーンな印象というか、青臭いというかといってもジメッとせずに、あくまでカラッとしてるンですよね。ほんのりハートウォーミングな調味料も効いてるし。
とはいえ、キャラ優先のエンターテイメントのようなアッケラカンさはなく、ちゃんと地に足付いたストーリー性もあるワケで......・

なんていえばいぃ〜ンだろ?
極上のエンターテイメント小説と村上春樹の作品の様な文芸小説のいいところが程よくブレンドされている。そんな読み心地のよさを感じる作家なのです。

この「ゴールデンスランバー」もハズレ無し!
モチーフがモチーフなんで、あまり書いてしまうとネタバレに抵触しそぉ〜なんで、この辺で止めときます。