ジョー・ペリーの艶やかさは尋常でない。


Q.好きなバンドを5つあげなさい。

こう問われたら、ボクは迷うことなくこの5つのバンドをあげるだろう。

これが3つとなるとなかなか難しいものがあるが、ボクのBEST5は終生この5つのばんどであることは間違いない。


中でもQueenAerosmithの存在は際だっている。
自分の気分や時期によってこの2つのバンドのどちらかが常にNo.1バンドであることは間違いない。


先日、久々にAerosmithのDVD「You Gotta Move」を観た。
とりあえず、今現在の最新作Honkin' on Boboに伴うライブツアーとインタビューで構成されている映像だ。
いつみても、もう皆60前後なはずだろうによく体力持つなぁ〜と。
さらに平均年齢が上のRolling Stonesもまだ現役だが、Aerosmithはハードロックバンドである。そのLiveで必要とされる体力たるや、Stonesの比ではないだろう。
化け物並の体力だな...(^^;)ハハハ。
と毎度のことながら感心しつつ、
インタビューでの発言に伺える自分の仕事=音楽に対する真摯な姿勢やライブでの存在感・佇まい。
とにかくギタリストであるジョー・ペリーの艶やかさたるや尋常でないのだ!


まだ枯れているわけではないので、キース・リチャードやエリック・クラプトンのような枯れた男の渋さというのではなく、枯れる前に咲き開いた大輪の花の艶やかさとでもいおうか、生命力にあふれた輝かしいまでの艶やかさが画面から溢れ出てくる。

この男の色気とはなんなのだろうか?
自分の仕事に信念と自信を持ち、誰よりも楽しんで打ち込んでいるその姿は一会社員として仕事に従事しているボクには羨ましく、かつ輝かしく見える。

後、20数年。ボクもその年頃にはジョー・ペリーのような艶やかさを持った男になっていたいモンだ...(^^;)ハハハ。


と、ガツンと男としての艶やかさに一発くらいながら思ったことがある。
ボクが好きなAerosmithは70年代中盤の第1次黄金期だと思っていた。
リアルタイムで聴くにはまだ幼すぎており、実際に聴き出したのは80年代半ば。
かのRun D.M.CがWalk This Wayをカバーした頃からだ。
当時スッカリ骨の髄までロック少年だったボクはリアルタイムで進行するLA METALのRATTやMotley Crue等を聴きつつ、そのルーツであるAerosmithもちょうど手を伸ばし出した頃だ。

80年代Aerosmithはすでに地に落ちた存在であり、過去のバンドのような扱われ方だったが、LA METALムーブメントの勃興の中で再びリスペクトの眼差が濯がれていた。
そんな中、ロックバンドではなくHIP HOP界から手を差し出されて再浮上したのがWalk This Wayのカバーへのスティーブン・タイラージョー・ペリーの参加だった。
ボクはその時、初めて画面に動くスティーブン&ジョーを認識した。それまで、雑誌の写真でしか、それも70年代の過去の写真しかみたことなかったのだが...。

リアルタイムでのAerosmithとの出会いはこの頃から始まる。
以来、過去に遡り1stから墜落した1982年のRock in a Hard Placeまで聴き込むことになったが、やはり70年代中盤の3つのアルバムが群を抜いている。

  • 1975:Toys in the Attic
  • 1976:Rocks
  • 1977:Draw the Line

Aerosmithの代表曲を聴きたいのであればこの3つのアルバムを聴けば十分というくらい、この3年間に彼らの活動が凝縮されている。
世間ではRocksはロック史上に残る名盤といわれるが、ボクは断然Toys in the Atticをお勧めする。
Rocksはたしかにアルバム全体としては各楽曲の統一感が有り、ハードロック的な楽曲に溢れているのだが、これはAerosmithの一部分の才能だけを凝縮しているように思えるのだ。
それよりも、よりROCK’n ROLL的なノリで色んな楽曲がおもちゃ箱のように投げ込まれているToys in the Atticのほうがボクの好みなのである。
んぢゃ、Draw the Lineはどうなのか?というとすでに転落の予兆に包まれた緊張感をもたらすアルバムなんで、聴いていて多少息苦しくなるところが難点。


てなことが高校くらいからずっと抱いていたボクのAerosmith観だったのだ。
Aeroといえばこの第1次黄金期しかありえないでしょ?と。
でも、1986年のWalk This Way共演に始まる劇的な復活劇の後、1989年Pumpによる完全な飛翔からすでに10年近い年月が経っている。
70年代の3年間という短い黄金期の3倍の期間をこの復活以降のAerosmithは延々と飛び続けているわけだ。
しかも、当時よりもさらにずっとBIGなROCKバンドととして。

これはも一度ちゃんとしたAerosmith観を持たないと行けないなという機会を今回のDVD観賞が与えてくれたようだ。
なにせ理屈に関係なく、観ていても70年代の楽曲よりも今のリアルタイムでのAerosmithの楽曲にボクの体がノセられているのだ...(^^;)ハハハ。


何事も、いつまでも過去に縛られてはいけないのだ。
いま、ともに生き、感じている中でちゃんと素直に評価しないといけないのだな。

そういう意味では、Queenなんかはもうリアルタイムで接することが不可能なバンドなんで、リアルタイムで接するAerosmithに比べれば、思う存分自分自身の心の中のQueenに甘えていればいいので気は楽なのかもしれない...(^^;)ハハハ。