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たまに見かける謎の物体


トイレで用を足し、洗面台で手を洗う際に時たま見かける物体がある。

それは、なぜか大抵洗面台の中域あたりに鎮座在して在らせられる。
黒くて、微妙に捻りの利いた3cmから4cmほどの紐状の物体。


......チンチロ毛である。それはどぉ〜みてもチンチロ毛なのだ。


これが2cmくらいであれば多少長く成長してしまった鼻毛という可能性もある。
しかし、どれだけ気にかけずに成長してしまったからといって、鼻の中という限られた空間の中で3cm〜4cmまで成長してしまう鼻毛という可能性があるだろうか?

いや、そんな鼻毛は鼻でもかんだ際に外にはみ出てくるだろうし、普通の神経であればその時に引き抜くものだろう。

ぼくはやはり、この物体はチンチロ毛であると断定せざるを得ない。


すると、なぜチンチロ毛が洗面台中域に存在するのか?
という目の前の現象をどのように肯定し認識すべきなのか、ボクの脳味噌はフル回転をするのだ。

用を足した際に手にチンチロ毛が付いてしまったのか?
もし、手について時点で自覚していたのであれば普通はそのまま便器に落とすであろう。
となると、手についているのに気づかず、手を洗った際に手からチンチロ毛が流されたものの、最後まで気づかずに洗面台からうまいことチンチロ毛が流されないまま残ってしまった。普通の神経ならば、洗面台に残ったチンチロ毛を認識した時点で、はずかしいのでちゃんと流して帰るだろうが、気付かなかったのならばしかたがない。
しかし、用を足した後にMy Juniorをパンツに収納し、チャックを引き上げて退場状態まで身なりを整える各種動作を経た後も、落ちずに手に着いたままのチンチロ毛というのはどういう絡み方をしていたのだろうか?
よほど指にでもグルグル巻きにしてない限り、そこまでしても手から落ちないということはなかなか考えられない。

いくら目の前の現象を肯定しようとしても、なかなかその解を導き出すことができないのだ。
いままで何度も会社のトイレの洗面台で、この至上の命題に出くわしているがいまだこれといった解決策にまで到達できずにいる。


目の前のチンチロ毛を目にしながら、手を洗う。
その数秒間頭の中ではそんな様々なケースを考えつつも、結局あれは幻だったのだと自分を言い聞かせてトイレから出ていくボクだった......。