疲労と知恵熱と歯痛の狭間で恋のカタルシス


今、ボクは恋をしている。


といっても、お相手は相方さんである。
こんなこと書くと、隣に鎮座ましまして在らせられた我が偉大なるリーダーは「死ねッ!死んでおしまいっ!!」と罵倒するだろうし、相方さんは冷ややかに呆れ顔をするだろうが、そんなことはおかまいなくボクは今恋をしているのである。


付き合い始めて2年3ヶ月。一緒に暮らすようになって1年3ヶ月。結婚してから9ヶ月。

ボクはいまだに相方さんを前にするとドキドキするのだ。
今となっては対外的には「彼氏」ではなく「夫」たるご身分である。
夫婦番で新たな戸籍を持ち、供に人生を歩んでいくオトナであるべき状況である。

にもかかわらず、愛も変わらず...いやいや、相も変わらず相方さんを前にするといまだ小学校低学年の男子のレベルである。
ついつい、好きな女の子に素直になれずスカート捲りをしてしまうのと同じ衝動に駆られる...(^^;)ハハハ。


こんないまだ地に足つかない生活だが、いまだにこの生活に良い意味での違和感を感じることが多々在る。
夫婦たるもの一つ屋根の下にいるのは当然の理であるにもかかわらず、ふとした拍子に部屋の中で相方さんと目が合うと、独身時代にデートの待ち合わせ場所で相方さんと会った時のようにテンションが上がることがある。

当然、一緒に暮らしている以上喧嘩する時もあれば一方的にテンション下がる時もある。「なんかこいつ、ムカつくっ!!!」と思う時もあるのだが、概ねそれ以上にどちらかというとドキドキしている時間の方が長いと思われる......。
結婚しているという自覚症状が実はあまり無いように思われる時があるのだ。


.........ボクは、イタいヤツなのだろうか?
多分、そうなのだろう。
現実のインプットより脳内妄想が暴走し、脳内アウトプットで理性が犯されているのだろう。

でも、相方さんの何がいったいボクを萌え上がらせるのか?萌え滾らせるのだろうか??
今一つ、その辺を冷静に分析出来ていない。
なんか、いぃ〜よぉ〜に操られているのではないか?と勘ぐらざるを得ない気もするのだが......。



今日、相方さんはお友達と食事に出かけている。
ボクはボクでお昼を食べに隣の駅まで足を伸ばす。
途中にこの間相方さんと見つけた不二家があったので、ちと寄り道をした。
先日相方さんが不二家のケーキをお店の入り口の硝子越しにジィ〜っと見つめつつも、後ろ髪思いきり引っ張られながら買わずにお店を後にしたのを思いだした。

思うに、うちの相方さんのケーキを前にした時の顔が一番萌えるのだ。
どんなに美しく情熱に駆り立てられた愛の言葉を投げかけても、一切れのケーキにボクは勝てないであろう。


お店の中には小さな頃から食べ慣れている昔ながらの不二家のケーキと今風な手の込んだケーキが並んでいる。
不二家のケーキは安いもんだと思っていたが、以外と今風のケーキは今風に高い。
ボクは昔ながらと今風を2個づつ詰めてもらい、相方さんの笑顔を思い浮かべつつ家路についた。


さてさて、相方さんが家に帰って冷蔵庫を開けた時の顔が見物である。
思う存分ボクを萌え上がらせてください!!!
この際、ヘンタイと罵られてもかまいません(笑)