裁量って一体......。


3/9のエントリーで「はじめての課長の教科書」に触れるやいなや、さっそくコメントが!?
しかも、著者の酒井さんからである...(^^;)ハハハ。
あのエントリーは勢いで書いてたところもあるんで、こんなことになるならも少しちゃんとしっかりしたレビューを書いておけばよかったと......(^^;)ハハハ×∞。
しかし、こぉいうコミュニケーションてやっぱりネットならではですね。
改めて、ネットのスゴさというものを実感しました。

ということなので、再度プッシュしておきますが「はじめての課長の教科書」、3/13現在Amazonベストセラー総合10位、ビジネス本5位!!!
課長さんはもちろんのこと、これからキャリアアップするであろう課長代理さんや係長さんも読んでおいて得することはあっても、損することは絶対にありません!オススメです。

はじめての課長の教科書




そんなこんなで、最近ずっと考えていたことの2つ目の話である。
きっかけは先月中旬に開かれた会社のワークショップだった。
テーマは「裁量労働制」。昨年、ホワイトカラーナンとかカンとかで騒がれたヤツである。
うちの会社もとうとうその波に乗ろうかというところなのだ。

とにかく、わが社が属するIT業界なるものは「新3K(きつい・厳しい・帰れない)」なのだそうだ。
ひどいとこではこれに「休暇が取れない」「化粧がのらない」「結婚できない」等いろいろ加わって、7Kとかまでいわれてしまうらしい......(^^;)ハハハ。

ここまでくると、さすがに普通の神経をした人だと就職なんかしたくなくなるだろうことは想像に難くない。


こんな現状を踏まえて、わが社ではワークスタイルを見直さなきゃいかんっ!ワークライフバランスだっ!!内閣府もそんなこといっとるし!!!

との一環なのであろう。入社してすでに10数年、新入社員の頃からノー残業デイとかなんやかやと、時間外労働短縮のための施策をやってきてはみたものの、現場にいる限りなんら改善されているような気配は微塵も無い。
おそらく、この問題は改善程度の心構えではダメなのだ。
すでに、会社の文化というか業界の文化として根付いているような奥深いIT屋さんの習性である。
抜本的な意識改革、パラダイムシフトばりの施策を打たない限り、一人ひとりの仕事のありようは変わらないだろう。
新米課長さんでもこれくらいまではわかる。
それを現実に施策として打ち出してきたのが「裁量労働制」なる制度への転換なわけだ。


ボク自身、最初に聞いたときは何はともあれ拒絶反応である。なにせ、やろうがやるまいが月○○時間分は残業分として支払いますよ!とはいうものの、うちの担当の場合は○○時間×2くらいの時間外労働が常である。
いわゆる長時間労働の恒常化というやつだ。
にもかかわらず、健気に業務に勤しんでいる出来のいいメンバー達のことを考えると、給与の面での報酬が与えられないこの制度は申し訳が立たない。
どうしたモンか.........。
と悩んでいたのだ。

それからというもの、会社幹部の本気度とかをいろんな情報源を元に収集し、どうやらトップはボクらに「変革」を迫っている。
これはかなり本気とみた。
まぁ、トップダウンで間に人事やら経営企画やら本部スタッフやらが絡むたびにいろんなバイアスがかけられてはいるだろうが、とにかくトップは本気である。


となると、現場としてはそれを受けることを前提にどうして行くべきか?
逆の考えをすれば、通常業務時間内+○○時間/22日より短い時間で成果を出せるのであれば、いままでの就業時間内であろうが退社してほかの事に自由に自分の時間を使ってよいという制度である。
なにも、就業時間まで皆に合わせて会社にいることなんて無いのだッ!

でも、この前提は自分の仕事量が裁量次第で「通常業務時間内+○○時間/22日」内に収まるかどうかである。これを越えるようであれば、言葉は悪いが会社ぐるみでのサービス残業奨励のようなもんだ。去年のホワイトカラーナンとかカンとかでもこの悪い部分しか焦点があたらなかったと思う...。


今までのボクだったらどう考えるだろうか?
少なくても、今の担当に異動してくる前のボクだったらおそらく大歓迎の制度である。
というのも、裁量労働制を取らずとも自分で裁量労働制をとっていたからだ(笑)
ボクにはなぜか、入社当時から「やることやって、期待以上の成果がでていれば文句ないっしょ?」という上司からすれば小生意気なスタンスを取っていた。
それが一番顕著だったのは今の担当の前の前、忘れもしない2006年5月1日に脱北を図った担当のときだ。

仕事としてはうちの会社には無い、新しいスキームの仕事で楽しいものだった。
が、だいぶ前のエントリーでも書いたと思うが、上司が人間的に最悪だったのだ。
にも関わらず、ボクが自分の裁量で仕事が出来たのは、なぜかこの上司はボクに対してだけは当たりが弱い。なんか苦手意識でもボクに感じていたのか?
おかげで、仕事的にはボクのやりたいようにできる環境であった。
しかも、人間的には尊敬に値すらしないこの上司ではあるが、その仕事の手順はMBA譲りのモノが多々あり、そのテクニックは存分に盗ませていただいたのだ(笑)。
その担当での仕事は主にプロジェクトマネジメント。大きな案件では10数社が絡むコンソーシアムを組成し、その運営がメインとなる。当然すべての業務に対してうちにノウハウがあるわけではないので、任すところは任すというスタンスとなる。
ここで、ボクが気をつけていたのは、
・他社・他担当に任せるほうが良いと思うものは思い切って任せる。
・任せた業務に対してはタスクレベルで〆切と担当者(社内外問わず)をはっきりさせる。
・すべてのタスクに優先順位を設ける。
・優先順位の低いものは無理して取り組まない。
・止まっている(止まりそう)なタスクをタイムリーにキャッチアップして、有識者を集めて解決する。
・出来ないことは出来ないと早めにアラームをあげられる環境を構築する。

これは当然、自分のタスクにも当てはまることで、とにかく何から何まで自分でやろうとしない。外部の頭のいい人の能力を出来るだけ活用する。優先順位を元に業務を進めて、不要なことは排除する。
意外と、自分の仕事にのめり込んでしまうと何から何まで重要なことのように錯覚をし出すが、冷静に見直してみると意外と無駄な作業に時間を費やしたりしているものだ。
おかげで、この担当にいた4年間では、おそらく年間100時間も残業はしていないはずである。
うちの会社の残業のレベルと比較すると、「それって暇な担当だったんぢゃないの?」という感覚だろうが、けしてそんなことはない。これでも10数億から100億レベルの提案の検討を年に2回は実施できるのだ。


年間100時間の時間外労働とすると今回の裁量労働制の+αの賃金の1/3弱となる。とすると当時のボクの時間外労働をベースにすると、+αの賃金の2/3は仕事をせずに会社から支給されるということだ。
なんて素晴らしぃ〜制度なんだっ!と当時のボクだったらやはりもろ手を挙げて歓迎するだろう(笑)


とは言ったものの、今の担当の状況をふり返るととてもではないが歓迎は出来ない。
とにかく、仕事の有り様を皆で再検討する必要がある。
おそらく、今の担当の仕事の進め方は品質レベルがオーバースペックなのではないか?
明日やれることを今日やってないか?
本来打つべき手を事前に打っていないから、今日のトラブル対応に繋がってはいないか?
等々、裁量労働制移行に伴い、メンバー全員の意識の変革が必要なことは間違いない。
でも、それを具体的にどう変えていくか?
悩み始めたときに、これぞ神の啓示か!?といわんばかりのタイミングで読み出したのが、年末年始以来読もう読もうとしてなかなか進まなかった「7つの習慣」なのであった。


7つの習慣-成功には原則があった!

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これがすべてだとは思わないが、実践してみる価値はあると思い、とうとうフランクリン・プランナーに手を出してしまったのでありました......(^^;)ハハハ。

長々となっちゃったんで、この話はまた次回にでも。