その万年筆然とした普遍性


いつの頃からなのだろうか?
自分の中でイメージする「万年筆」の形はモンブランのマイスターシュテュックだった。
親が使っていたわけでも無い。周りに使っている年長者がいたわけでも無い。
映画かテレビの影響だったのか?

ボクの中では漠然と万年筆というとあの黒光りした葉巻型の一本だった。


ここ数年、自分で気に入った文房具を買い求めるようになり、万年筆も自分のとって使いやすいモノを何本か買い揃えて来たものの、生涯でこの一本という万年筆はモンブランのマイスターシュテュックと心の中で決めていた。
小さい頃からイメージが刷り込まれているそのいかにも万年筆ですっ!という形状やその歴史から、生涯使いたい万年筆はモンブラン!と使いもせずに決めていた。


しかも、その一本は自分で買い求めるのではなく、生涯連れ添う相方さんからいただきたいというずいぶん勝手な妄想をいだいて今日に至るのである...(^^;)ハハハ。


と、果報は寝て待てとはよく言ったモンで、よぉ〜やくその時が訪れたのだ...ムフフ。


婚約指輪のお返しにナニがいい?と相方さんが訊ねてきたのである。
仲間内にリサーチしてみると、時計とかがやはり多い。
でも、ボクは金属アレルギーなんで時計は苦手なのである。
いま欲しいモンだったら新しいMacも欲しいし、デジカメ、PDAの類のデジタルガジェットと欲しいモンはいくらでもあるが、これらは所詮数年でお役御免になってしまう...。


心のうちでは、迷うことも無くマイスタァ〜〜〜と決まっていたのだが、

♂:「うぅ〜ン、ナニにしようかなぁ?」と迷った振りをしていると、
♀:「どぉ〜せ万年筆でしょ?」と...。

さすが我が相方様。ボクの心のうちを全てお見通しでいらっしゃる......(^^;)ハハハ。


と言うワケで、万年筆を頂戴することになったのですが、Pelikan、LAMYは普段使っているから感じはわかるもののモンブランは触れたことすらないので、いまいち感触がわからない。
ということで、まずは銀座のモンブランショップに行き、いろんなサイズのあるマイスターシュテュックと各種ペン先を試し書きさせてもらい、自分の手の中に収まるボディバランスからマイスターシュテュック・プラチナライン P146に決めた。

いままで、ペン先といえばEF、F、Mくらいしか使ったこと無いので、とりあえずモンブランのラインナップ全てのペン先を試したところ、OMの筆跡の不思議さにはまった。
これは書いててオモロイなと思い、味わい深い筆跡となるOMにした次第です。


ということで、ひと段落!と思いきや心優しき相方さんが、「もう一本いいよ!」というのでお言葉に甘えて、もう一本は遊び心を満足させてくれた同じくマイスターシュテュック・プラチナラインのP114モーツァルト、こちらはペン先Fをお願いしたのでありました...(^^;)ハハハ。


常に自分とともにあり、生涯使い続けるモノとしては、「万年筆」というモノはボクにとってはこれ以上のものは無いプレゼントなのです。