ダイヂョブかっ!?宇宙開発!!

  
ボクはアポロ11号が史上初の有人月面着陸を果たした年に生まれた。


小学生の頃は、家の前の公園から見上げる満月に月面を飛び跳ねる宇宙飛行士の姿を見て悦んでいた。
どぉ〜やらこの頃から白昼夢を見る癖があったよぉ〜だ...(^^;)ハハハ。


中学生の頃は、何度も宇宙と地球を往復できるスペースシャトルに心躍らせた。
この時期、ガンダムブームが勃発しスペースコロニーやら、ニュータイプやら宇宙萌えな言葉目白押しで、ボクも近い将来ニュータイプになるのだっ!と密かに決意していた。
おそらく、思春期特有の不安定な精神状態が持ち前の妄想狂と相まって現実と空想の区別がついていなかったものと思われる。


高校生の頃は、確か謝恩会か壮行会の出し物で大川興行のネタ「花火」をパクリ、前日に起こったチャレンジャー号事故をパロったネタをつくり、


♪ドンっ!?と散ったシャトルがキレイだなぁ〜♪
♪空いっぱぁ〜いに広がってぇ〜〜♪
♪燃える機体もキレイだなぁ〜〜♪


とクラス全員で踊り騒ぎ、出し物終了後職員室に連行された......。



というくらい、ボクはアポロな子供だったのだ。
大人になったら、当然月くらいには行けるのではないか!?と能天気な青い日々を過ごしていた。



人類で初めて月面に降り立ったアームストロング船長の有名な言葉、


「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な一歩である」


あれから既に37年。
アポロ計画よりさらに進んだもんだと思っていたスペースシャトルは相変わらず、地球の衛星軌道上をグルグル回転し続けるばかり......。
いったい、いつになったら再び月に降り立つのか?



そんなことを思いつつ悶々とした日々を過ごしていたら、実にショッキングなデータ
に出くわしてしまったのだ。


先月、うちの会社の研修に行った際に、紹介された「フラット化する世界(上、下)」をよぉ〜やく読了した。
この下巻のなかで、技術革新や政治経済環境の変化により世界がフラット化していく一方、アメリカ徐々に蝕んでいく様々な症状が紹介されており、こんな記述があった。


フラット化する世界(下)

恥ずかしい秘密その一は、1957年のスプートニクによる危機感とジョン・F・ケネディの演説に刺激されて科学の道に進んだ世代の科学者やエンジニアが、引退の年代に近づきつつあるのに、経済先進国の先頭を走り続けるのに必要な後継者がアメリカにいないことだ。(中略)
その一例がNASAアメリカ航空宇宙局)である。《フロリダ・トゥディ》2004年3月7日付に掲載された、ケネディ宇宙センターも含めたNASAのデータの分析から、次のようなことが明らかになった。NASA職員1万8146人の40パーセント近くが50歳以上。国家公務員を20年務めると早期退職の資格がある。NASA職員の22パーセントは55歳以上。61歳以上と30歳未満の比率は3対1。30歳未満の職員はわずか4パーセント。2003年のアメリカ会計検査院の調査は、NASAが業務を遂行するのに必要な科学、工学、IT技術者を雇うのに苦労していると結論している。(中略)
さらに、ショーン・オキーフNASA長官が2002年に議会で証言している。
「自分たちの惑星を理解して護り、宇宙を探査して生命体を探すというわれわれの使命は、それを行う人間がいなければ達成できません」元宇宙飛行士ジョン・グレン上院議員が委員長をつとめる「21世紀の数学・科学教育に関する全米委員会」は、国内の数学・科学関係の教師の3分の2が2010年までに引退することを公にした。

ボクが育った時代の中では宇宙開発いえばNASA
時代の英知を結集して月から火星へ、そして太陽系のさらに奥へと人類の痕跡を残しながらフロンティアを開拓していくエリート中のエリートの集団だった。
それが、半世紀も満たない間にNASAの中はヲヂサマだらけになってしまっているという...。日本より高齢化が進んでいるのではないか?
さらに恐ろしいことに次代を担うスタッフである30歳以下の職員がわずか4パーセント。なおかつ、そんな科学者への道を目指す子供達を教育する理科系教師の3分の2があと4年で引退してしまうらしい。


もはや、宇宙開発の舞台はアメリカではないということなのか?
確かに衛星打ち上げビジネスとかはヨーロッパ、ロシアで盛んだ。中国もロケットの有人飛行に成功している。


でも、ボクの中では宇宙といえばNASAなのだ。
最後にもうひと踏ん張り、月面に人類を送り出して欲しい。



今度は、「月面着陸は嘘だった!?」なんてトンデモ系記事がでないよぉ〜にっ......プププッ。