目を開けながら寝言を言う男。

  
以前より、寝言でワケワカなことを発している事を書いてきた。
ここのところ週末に相方の家におぢゃましている間はこの妙な言動が無く、ボクはヤレヤレよぉ〜やく正常な人生が送れるよぉ〜になったかと安堵していたのだが......。



この間の週末から週明けまで相方が我が猫屋敷に久々にお出ましになった時の出来事である。
ボクの寝言はまたさらに一段階レベルが上がったのである?上がったのか?


初日の夜、ベッドで寝転がりながらお話をしている最中にボクの意識は突然堕ちた。
意識が堕ちつつも口から発した言葉は、


「カレーソース.........zzz」


この時はまだなにか言っているような感じはするが、なにを言っているのか自覚は無かったのだ。



自分でも恐ろしくなったのは2日目か3日目の夜の出来事だ。
いつものよぉ〜に二人仲良くベッドでピロートーク。
ヲトナな艶男は恋人に甘い言葉でも囁き、言葉による愛撫でもかますのだろうが、ボクの口からは甘い言葉どころか意味不明な言葉しか出てこない。


この晩もベッドに横になるやいなや次第に意識は遠のいていく。
しかし、この日のボクの寝言には明らかな違いがあった。
今までは自分で寝言を言っている自覚は無かったのだが、この日ボクはたしかに自覚していた。


相方からすれば突然降って沸いたよぉ〜になんの脈略も無くボクの口から発せられた言葉、


♂「吉本って、最近、早いよね?」
♀「え゛っ!?」突然の発言に聞き返す相方。
♂「吉本って、最近、早いよね??」
♀「え゛!?なに??」なんの脈略の無さに意図が解りかねる相方。
♂「だからぁ、吉本って、最近、早いよね???」
♀「はぁ〜〜〜???」ただただ呆れ返る相方。
♂「............!!!」我を取り戻すボク。


この時、ボクの意識はまだこの次元に止まっていた...はず。
ボクのなかではこの発言はそれまでの相方との会話の中で論理的にスジが通っていたはずのものだ。
だから、ボクはちゃんと自分の発言を自覚したうえで話していた......。
しかし、相方に3回聞き返されているうちに全然ワケワカな言葉を発している事に気がついたのだ。
よくよく考えると、それまでの相方との話の中に「吉本」も「最近」も「早い」もなにも関係ない......(T^T)



SFの世界ではこの次元の世界と平行というか重層的に積み重なったパラレルワールドが存在するといったものがある。
きっと、軽い睡眠状態に入り、普段使われていない脳の未知なる脳力が覚醒して、現世のボクの意識がパラレルワールドで活躍しているもう一人のボクの意識とシンクロしてしまったとしか考えられない......。


母さん、そのうちボクの意識はパラレルワールドのボクと完全に入れ替わってしまう時がくるかもしれません。
パラレルワールドのボクは相当ワケワカなことしか言わないかもしれませんが、それもボクだと思って可愛がってあげてください。