SONY・MDR-EX90SL

  
久々にSONY製品を買った。
この春発売されたインナーイヤーヘッドホンのMDR-EX90SLだ。
この数年、SONYから遠ざかっていた。
きっかけはiPodである。2年前、第3世代のiPodを購入して以来、ボクはSONYを捨てた...。


SONY製品との出会いは小学生の頃、二代目WALKMANが最初だった。あの、ほぼカセットケースと同サイズのボディにカセットを入れればいつでもどこでも音楽を聴いていられる。
当時ガキの身でありながら、どうしてもそのクールなオモチャが欲しく親にねだって買ってもらった。
以来ずっと音楽はボクと共に有り、相棒はSONYWALKMANだった。
代を重ねる度に小さく軽くなっていくボディ。小さいことはいいことだと言わんばかりの理念にボクはますますSONY信者となっていき、巷でソニータイマー発動!なんてイヤミを言われながらも、1年から2年で壊れてしまうWALKMANを買い続けてきた。


いまや全盛のDMPもSONYが最初に手がけたVAIO MUSIC CLIPからMEMORYSTICK WALKMAN、NETWORK WALKMANと代々実験台として貢いできた。
そんな、狂信的なSONY信者だったボクに「?」が点灯し始めたのが2年前くらいだった。
DMPの世界に足を踏み入れてからのSONY製品がじつに使いづらいものに感じてきた。
乱暴な言い方をするとハードとソフトの連携がグダグダなのである。その上、PCを作っているVAIOのセクションとMUSIC PLAYERを作っているWALKMANのセクションの仕事ぶりがぎこちない。HDDに溜めた音楽ファイルのデータベースはしばしばクラッシュしてしまい、何度もエンコードしなおさなければならなかったし......。


そんなところに現れたのがAppleiPodだった。外見はSONY製品と違いシンプルの一言。
第3世代のiPodの印象は昔々のGE製の冷蔵庫のように感じた。
いままで使ってきたWALKMANと全く違うアプローチのiPodを試しに買ってみてすぐに感じたのは、見た目も操作性もできるだけ余計なモノを排除したシンプルさだった。
だれでも、買ってスグに使えるというユーザーフレンドリィなインタフェースこそ、この数年SONY製品に感じられなかったモノではないか!


その後、ボクのパソコンはVAIOからiMACへ、iPodは第3世代からmini、shuffle、nanoと代々お世話になりジョブズの思惑通りの消費者に成り下がってしまってますが...(^^;)ハハハ。


そんななか、久々に触手をうごかされたのがこの「MDR-EX90SL」なのだ。
SONY低迷の温床のようだったセクショナリズムを解消しつつの開発だったようだが、これを契機にというかこのようにまた元SONY信者の触手を動かすような製品を開発して、昔のように元気になってもらいたい。
だって、ジョブズだってSONYのような会社を目指して、今のAppleがあるのだから。