読書

『キメラ―満洲国の肖像』山室 信一 読了!☆☆☆

『満州』という単語を初めて脳裏に納めたのはまだまだ洟垂れ小僧の頃である。 マンガの中でまことちゃんが、♪ここはお国の何万里ぃ〜離れて遠きまんじゅう〜のぉ〜♪と歌っていたのをまねていたら、親から『それはまんじゅうじゃなくて満州!』と窘められたの…

『織田信長 <天下人>の実像』金子拓 読了!☆☆☆☆

出だしでやられた。 「織田信長は本当に全国統一をめざしていたのだろうか」 「信長権力から「統一」の言葉を切り離して考え直す時がきているのではないだろうか」 の実像 (講談社現代新書)" style="border: none;" />織田信長 の実像 (講談社現代新書)poste…

ロマンはどこだっ!?

『ロマンはどこだっ!?』 言わずと知れた?伊坂幸太郎の「アヒルと鴨のコインロッカー」と思っていたら勘違い、「陽気なギャングが地球を回す」の中の名台詞である。 陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)posted with amazlet at 14.10.05伊坂 幸太郎 …

『司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰、龍馬、晋作の実像』(一坂 太郎)読了!

本書は司馬遼太郎の名作「世に棲む日々」、「竜馬がゆく」に描かれる吉田松陰、高杉晋作、坂本龍馬といった幕末の英雄像に対して、歴史の専門家の立場として史実に則った検証を試みているものである。作者は国民作家である司馬遼太郎の作品を通して描かれる…

『突変』(森岡浩之) 読了!

森岡浩之の『突変』を読了した。 文庫版だと733ページという大作だが、それを感じさせずに一気読みしてしまうエンターテイメント作品である。 突変 (徳間文庫)posted with amazlet at 14.09.28徳間書店 (2014-09-19)売り上げランキング: 4,086Amazon.co.jpで…

The History of Jobs & Apple

まるで見た目は絵画の画集のよう。 でも、中身は「世界を変えたいと願い、本当に世界を変えてしまった人物と会社の物語」。そう、これはAppleの製品、サービスそれを生み出してきたスティーブ・ジョブズの来し方をヴィジュアル重視でまとめたものである。ス…

「電子書籍二年」はあるのか?

「電子書籍元年」と賑々しかった昨年末、シャープは「GARAPAGOS」を発売し、SONYは「READER」を発売。大日本印刷とドコモはようやく「トゥ・ディファクト」を設立してドコモ向け配信を開始と昨年夏ごろから次々とニュースリリースした大手の国内電子書籍サー…

「facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男」読了!

今話題?の映画「ソーシャルネットワーク」の原作??ベン・メズリックの「facebook」を読了した。facebook作者: ベン・メズリック,夏目大出版社/メーカー: 青志社発売日: 2010/04/06メディア: 単行本購入: 18人 クリック: 752回この商品を含むブログ (122件…

「自炊」という名の自慰行為で自己満足?

昨年8月に我が家にiPadをお迎えしてから5ヶ月。 昨年は「電子書籍元年」とあちこち囃し立てまくりだったことや、そもそも書籍の電子化という点で仕事上も関わらざるを得なくなってきたこともあり、タブレット端末での読書の楽しみ方をあれこれとiPad上で試し…

Book of the YEAR 2010

なんか年々一年が短く感じる今日この頃。 これってやっぱり確実に一年一年歳を重ねているってことなんだろなぁ…。今年の一年はプライベートはいつものごとく愛も変わらず。冬でも我が家はヌクヌクなのに変わりはない。 いったいいつになったら落ち着くのか。…

グロテスクな人間の「業」 「仮想儀礼(上・下)」篠田節子

彼女たちの心に信仰の種をまいたのは自分だ。ゲームだろうが、金儲けが目的で作り上げた神だろうが、信じるものにとっては何の関係もない。神を必要とするものが心の内に神を作り上げていく。 純然たる営利事業として立ち上げた宗教、「聖泉真法会」のワイン…

Book of the YEAR 2009

今年も早いモンで最後のエントリー。 といっても、年々ブログをアップする回数が減っているなぁ〜。今年はなにかといい一年だった。 前厄にもかかわらず、プライベートは愛も変わらず充実しつつ、なにより今年は仕事でちゃんと自分のチームが業績を残せたと…

壮大なるプロローグ......。

ここ数年、年に一度はその年の読了本のなかでもこいつはスゲェ〜ッ!と思える重箱級ハードカバーの小説に出会う。 今年は、年明け1月に読了した貴志 祐介の「新世界より」が今年のその一冊なのかと、すでに今後の出会いも期待していなかった。新世界より (…

「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎

年末のエントリーの通り、昨年はビジネス本ばかりでほとんど小説を読んでいなかった自分に気が付き、今年は以前のよぉ〜に物語に我が身を投げ出し、ドップリ溶け込ますのです。というワケで今週はほとんどこの本と過ごす日々。小説を読み進めるペースが崩れ…

Book of the YEAR 2008

今年最後のエントリー。 昨年は、仕事納め早々に寝台特急の旅に出ちゃったんで、たしかその時のベスト本紹介のエントリーが無かった気もしますが...(^^;)ハハハ。 これから年内に読了する本はないと思うんで、今年は最後に2年ぶりのBook of the YEARを振り…

優先順位の見極めが肝心

フランクリン・プランナーを使用していると、まず時間管理のバイブルとして7つの習慣、そしてTQを念頭において日々のスケジュール&タスクを計画したりする。ボクにとっては、小手先のテクニックというよりもその背景となる考え方・思想的なバックボーンの…

情報を活かす手帳の生かし方

文具熱に侵されて以来、「手帳術」「メモ術」「ノート術」の文字を表紙に見つけると脊髄反射的に手に取りレジに進んでしまう性癖となってしまったため、これまでこの手の本は数十冊読んできた。 家の書棚も所定のコーナーを持つほどの量となっている。 そん…

巡り巡ってシステム手帳に戻るボク

前にもボクの手帳遍歴をエントリーしたよぉ〜な気がするものの、来年の手帳構成も決まったことだしまた懐古懐古。 「手帳」なるものを最初に手にしたのは中学か高校あたりの「ぴあダイアリー」だったと思う。 手帳の中身というよりも「ぴあ」のブランド(今…

風邪と運動会と読書

うちの相方さん曰く、「髪切ると必ず風邪ひくよねぇ〜?」とのことである。 この間の日曜日に3ヶ月ぶりに髪を切り、翌日たしかにボクは風邪を引いた。 来週の旅行に備え、早速月曜日に医者に行き薬を処方してもらったものの、その後火、水とどうしても出席せ…

労働に対する対価とはまことに難しい限りなのです。

労働に対する対価ってなんなのだろうか? 自分の労働力を他者に提供して、その対価として「お金」をもらう。 まぁ、小さいころのお買い物のお駄賃にはじまり、アルバイトも含め、会社員に限らず自営業者の人でもこれが一般的な意識ということになるのかねぇ…

「あたらしい戦略の教科書」酒井穣 著

自由業でなく組織に属している以上、一人で考え、一人で実行し、一人で成果を得るということはまず無い。 必ず自分ではない他者とともに考え、行動し、成果や失敗を供にすることとなる。 当然、そこには上司であれ部下であれ「人を動かす」という行為が発生…

赤めだか〜落語に祝福された男の人生録

あ゛ぁ〜〜〜文学に浸りたひ.........。読了本リストを見てみると、ここんとこしばらく、読書といえばビジネス書ばかりだ...。 以前はビジネス本など見向きもせず、文芸・ミステリ・恋愛・SF。 よぉ〜は小説ばかり読んでいた。それがどぉ〜したことか...(^…

とりあえず、自分の価値観を認識してみた。

前回の続きになりますが、「7つの習慣」の考え方に感銘を受けちまったボクは試しにその内容を実践してみよぉ〜と思ったワケで...。人生は手帳で変わる 3週間実践ワークブック作者: フランクリン・コヴィー・ジャパン出版社/メーカー: キングベアー出版発売…

ただひたすら読みまくってみたその先に?

気がつけば、意外と放置プレー気味でして...(^^;)ハハハ。 ごくごく世間一般の小市民の一角を形成するボクとしては、アウトプットを生み出すためにインプットしすぎると、意外とインプット情報に手足をではなく、脳味噌を絡みとられてなかなかアウトプットに…

「課長」って一体なに屋さんなのだろうか??

朝起きて鼻をかいだら、左の鼻の奥、鼻骨のあたりに鈍痛を感じた......。 ひょとして!?と思い相方さんに、 「寝てる間にひょっとして裏拳ブチかましましたぁ?」と聞くと、 「んな事するわけないぢゃぁ〜ン!鼻のかみ過ぎナンぢゃないのぉ??」と...。し…

その男、ギックリにつき......。

日本列島に爆弾低気圧が押し寄せ、日々最低気温が更新されていた今週半ば...。 男はいつものように朝起きるとともに、目覚めの一服のためにベランダに出る。いまの新居に越した際に最初に相方さんと取り決めた約束事が「煙草はベランダなのっ!」なのである…

「滝山コミューン1974」原武史 読了

このところ、lifehackをはじめ仕事術系の本ばかり漁ってたンで久々に重たい本を読了した。 「1974」という数字に惹かれて手に取ってしまった原武史の「滝山コミューン1974」である。滝山コミューン一九七四作者: 原武史出版社/メーカー: 講談社発売…

一日一編の短編小説を読めるくらいの余裕が欲しいのだッ!

3月の半ばあたりからかれこれ一ヶ月。 年度末の職場の繁忙やら、祖父のことやら、自分の新しい環境づくりやらとにかく忙しない......。 身体のほぉ〜もスッカリ朝方就寝のリズムになってしまい、たまに早く帰れても疲れを癒しに早寝などできず。かといって…

久々の小説三昧

そんなこんなで、この5泊6日は食料調達以外に外を出歩く気もせず、かといって寝たら寝たで咳き込みまくってオチオチ寝てもいられなかったンで、久々に積読状態の本に手を伸ばしたのでありました。 まずは『図書館内乱』(有川浩)。 「本の雑誌」が選ぶ200…

これも一つの純愛小説のかたちなのだッ!

「普通あんな話し方しないよねぇ?」 けっこうボクのお気に入りの文庫本を読了した後の相方さんの発言である。 .........。なるほど、確かに言われてみて気付いたことだが、小説の中での話し方って現実とはちと違和感を感じさせるものが結構ある。 活字フェ…